ぴあ首都圏版が休刊になるというニュースが流れていたので、本日発売の最終号を買って来た。創刊当時に青春時代を過ごした者として少し書いてみたい。「ぴあ」が出て来た事によって、当時の就学世代は大きく生活が変わったと思う。
それまでさほど映画という物に興味のなかった私は、小さいころ親と行った怪獣モノくらいしか映画館の思い出は無かったが、「ぴあ」を買うようになってから、自分の嗜好に合いそうな映画を見つけてはロードショー館や名画座にも足を向けるようになった。
入り浸るという程ではなかったが、時間があれば都心や千葉市内を中心に結構あちこち見て歩いた。ネットなんて便利なものは無かったので、「ぴあ」以前は新聞か映画雑誌位しか情報源が無く、特に文芸作品的な映画はあまり身近でなかった。そういう世界に目を向けさせてくれたのは、及川氏のデフォルメイラストが顔の「ぴあ」であった。
そして「ぴあ」と言えば、「ぴあMap」。毎回「新宿」とか「渋谷」とかの単位で見開きで掲載されていた街路地図を、私は抜き取って保存していた。もちろん、おのぼりさんをする時に迷わないための予習用でもあるが、それ以上に、あの緻密で美しく描かれた地図自体に魅力を感じていた。これは眺めてるだけで結構楽しかった。もう古くなって役には立たないけど、今も持ってる。
それともう一つ、「はみだし」も毎号読むのを楽しみにしていた。各ページの余白に読者の一言コメントが掲載されるのだ。私は未経験だが、おそらく同年代の方の中には投稿して採用された人もいるんじゃないかな。良く見かける常連ハンドルもいて、たまに はみだし上でやり取りも発生したりなんかもしてたっけ。今で言うSNS的なとこもちょっとあったかも。「鉄」ネタも結構あったような。
買わなくなって久しい「ぴあ」だが、というか、ここんとこ雑誌全般を殆ど購入しなくなってるが、やはりネットでいつでも最新情報が無料で入手出来るのが大きいだろうなぁ。紙媒体の情報誌は生き残る道が無いのだろうか。誰か何がしかのビジネスモデルを考え付かないものかな、何て思ったが、最終号に何だか思わせぶりな予告が書いてあるので、既に仕掛けを考えているのかも知れない。
ちーたま 返信
H.Kuma様。こんばんは。
私もぴあには何度かお世話になりましたね。
バイト三昧の頃にライヴとか映画とかですが...。
昭和のアイドル代表雑誌の月刊誌「明星」「平凡」もいつの間にか
廃刊になってしまいましたから、
情報雑誌のぴあも休刊となると時代が変わることでしょうかね?
首都圏の電車も鋼製車から殆どがアルミもしくはステンレスとなっていますし、時代の進化を象徴するような感じかも知れません。
今の時代にマッチした感じで復刊するならば、
雑誌名だけは「ぴあ」で発売して欲しいですね。
H.Kuma 返信
ちーたまさん、こんにちは。
「明星」「平凡」、ありましたねぇー。
あと学生に必須な「アルバイトニュース」とか、エアチェックに欠かせない「FMレコパル」とか、「月刊アスキー」の創刊もうちらが学生の頃だったなぁ。
だいたい無くなっちゃったけど、してみると老舗の鉄道系雑誌ってかなり頑張ってますよね。
東本郷 返信
「ぴあ」も休刊なのですね…。
ヒマしかなかった学生時代、運賃を安くするために地下鉄を乗り継いで荻窪に『アメグラ』だったか『ブルースブラザーズ』だったかを観に行ったことがありました…。
「ぴあ」と聞くと色んな事を思い出されます。
H.Kuma 返信
東本郷さん、こんにちは。
私も色んな映画を観に行ったなぁー。
最初はSF系が多かったですが、後には(今思うと)結構渋いのを好んでたように記憶しています。
ぴあ最終号、さながらイラストレーター及川正通さんのミニギャラリー状態になってますよ。