Rail & Bikes editorial postscript  ~ 鉄路と自転車な日々@東京西郊 ~

根府川駅

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大雄山線に乗ったついでに最近突如人気沸騰の熱海へ顔出して来ましたが、その途中で根府川駅に少し寄り道。ここはかつて足繁く通った人も多いかと思いますが、隣接する白糸川橋梁(通称:根府川鉄橋)が東海道本線を往来する列車撮影の名所としてつとに有名。でも近年は防風柵が付けられた為に列車が隠れ、写真は撮れなくなってしまいました。安全運行のためには致し方ないのですけどね。

で、私としては駅の魅力に惹かれて初めて降り立ったわけですが、太平洋に面した崖上に乗っているこの駅はまさに大海原の眺めが絶景の展望台。小田原から僅か二駅で、こんな限りなく秘境駅に近い場所があるというのは驚きでもあります。それも、天下の東海道本線にあって普段は無人駅。でも駅前にはちゃんと小規模ながら街も形成されているし、学校だってあります。

滞在したのは次の快速までの僅かな時間ですが、その間にEF66の牽く貨物列車が何本も通過して行きました。写真を撮りながら無人のホームをウロウロしているうち、まだ残暑の日差しが強くてヘタり気味に。15両編成の停車出来る長大なホームに、跨線橋付近に申し訳程度の屋根ですから、乗降する人数も限られているのでしょう。その屋根の下のベンチに腰掛けて、一人お握りをパクつきました。

絶景と危険は常に隣り合わせですが、関東大震災の際、折悪しく入構して来た列車もろともこの駅は土砂に飲み込まれて崖下の海中に没し、乗客、乗員、駅員、そして地元住民も含め多数の犠牲者を出したそうです。波の下に残るその旧ホームは時代を経て、今では付近のダイビングポイントとなっているのだとか。そんな事を思い出しつつ待っているうち、後続の快速電車が静かにホームへ滑り込んで来たので、それに乗って熱海へと向かいました。

なんか大雄山線より寄り道編の方が長くなりましたね。あ、熱海は大層な賑わいでした。って、温泉饅頭を買って帰って来ただけですけども。

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