模型の写真を撮る時に前後がピンボケになると実物感が出ない。カメラの絞りを出来るだけ絞ってスローシャッターで撮ればある程度ピントの合う範囲を広げられるのだが、コンデジでは機能も限られててなかなかに難しい。これをソフトで何とか出来ないかと調べてみたら、最新の Photoshopとか、あとは CombineZM というフリーのソフトで出来るそうだ。今回、CombineZM でこの深度合成の実験をしてみた。
原理は簡単で、ピントの位置を変えた写真を同じ角度から何枚か撮り、それらを自動合成するものだ。例えば以下の写真は列車の一番先頭部にピントを合わせたもの。背景の駅構内はボケてしまっている。
こちらは後方の駅舎部分にピントを合わせたもの。反対に、大事な列車の先頭部はぼやけてしまった。実際にはこれらに、前後の中間にピントを合わせたもう1枚も加え、3画像で合成してみた。
手順
・「File」→「New」で合成する写真を複数枚選ぶ。
・「Macro」→「Do Stack」(又は「Do Soft Stack」)で合成処理開始。
・処理中は経過が表示されるので、結果画面が表示されるのを待つ。
合成結果が以下の写真だ。列車の前頭部から最後尾、さらにはその背後の駅改札口付近まで全てピントが合っていて、実物に近い感じの写真が出来た。作業はノートPCで行なったが、合成にかかった演算時間は7~8分というところ。深度合成は昆虫とか植物なんかの精密写真に使われる事が多いようだが、こういう使い方も効果がありそうだ。
musashimarumaru 返信
おぉっ、こういうこともソフトでできるのですね。実際、レイアウトの写真を撮ろうとするとピントが全体に合わず苦労しますので、効果がありますね。
H.Kuma 返信
musashimarumaruさん、コメントありがとうございます。
マニュアルで細かく設定出来るカメラがあればソフトに頼らないでも済むんですが、お手頃なコンデジでは自ずから限界もありますからね。本来は以下のような写真を作るのに使われるようです。
http://d.hatena.ne.jp/dantyutei/20080620 (昆虫の写真)