中央線に纏わる文庫を2冊読了。「中央線随筆傑作選」「中央線小説傑作選」だ。それぞれ著名作家の中央線に絡む作品を集めたものだが、随筆の方は短編が多数収まっており、就寝前に少しずつ読むには一話が適量で面白かった。印象に残ったのは、中央線の車窓から沿線の民家にライオンがいるのを目撃した、という記述を複数の作家がエピソードとして書いている事。実際に飼っている家があったようだ。他に、電車から高架脇に見下ろせる阿佐谷のプール(その後2016年に廃止)の事も出て来て懐かしい思いがした。一方で小説集の方は、中身は勿論作品として面白いのだが中央線との関係が希薄で、ちょっと無理やり集めた感が否めない気もする。
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