傘さし運転の功罪

 今は徒歩だが、雨でも雪でも自転車で通勤していた時期がある。雨の日は片手で傘さし運転だ(良い子は真似してはいけません)。その日もショボショボと雨が降る中、会社からの帰り道を家のすぐ近くまで来た。残業で遅くなり、注意力散漫で、雨のため路面も良く見えず、しかも片手運転と、悪条件が重なっていた。突然、前輪が大きな石に乗り上げ、「うぁっ!」私の体は傘と共にハンドルを乗り越えて前方へ放り出された。
 体毎ボキボキと傘の上をころがり、しかも両手を路面で目一杯擦ってしまった。暗くて良くわからないが、かなり出血している様だ。見てはいかんと、敢えて傷口を確かめずにそのまま自転車を押して家に着いた。玄関を開け「こけちゃったぁ~」というのと、出て来たカミさんが悲鳴を上げるのがほとんど同時だった。幸い縫う程の傷にはならなかったが、傷跡を両方の手の甲にくっきりと残す結末となった。

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