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  山梨交通鉄道線 YAMANASHI TRAMWAY [2]  

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□相生町〜上石田

ここから駅前大通を交差して(写真5.)進むと、しばらくは両側にビル街が続く。当時はこんなビルは無かったろうが、何れにしろ繁華街であった事は間違いない。ビルの間、先ほどからチラチラと見えている白いものが、実は南アルプスの雪を頂いた山々だという事に気づかされて少々感激。やがて段々と周囲の建物が低くなって来る(写真6.)と、反比例して彼方の山なみがせり上がって来る。

ああそうか。学校で習った通り、甲府は盆地に出来た街なのだ。大きな自然の中で奇跡的に出来た平坦な広がり。周囲を険しい山岳に囲まれ、その中に置かれた神の手の平の上で遊ばされているような... ここは自転車乗りにとって、どちらに向かっても山登りが出来る、そして帰りは坂を下ってそのまま自分の庭へと戻って来れる、何とも素敵な所だという事に気が付いた。

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5. 駅前通りとの交差点
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6. 第二高校前付近
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7. 荒川橋付近
(白い車の方向が軌道跡)
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8. 上石田付近

そうこうしているうちに軌道は笛吹川の支流、荒川を渡る。この荒川橋の所にはその名も「荒川橋」という停留所があった。橋の向こうの袂には郊外レストランがあるが、その角から斜めに分岐する小さな通りが軌道跡(写真7.)、そう、ここからはいよいよ道路を離れ、専用軌道の区間へと入って行く。

ゆるいカーブをまわって行くと専用区間最初の駅「上石田」(写真8.)。交換可能な駅で、甲府行きと青柳行きが離合した場所だ。駅跡の遺構は無いが、道路が何となく膨らんでホームの分の敷地があるので、おそらくここだという気がする。現在周囲は住宅地になっているが、当時はこのあたりから田園風景となったようだ。


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