以上、一部寄り道をしたが、ほぼ教科書に従って実際に使用しそうな箇所を中心に実験を行なってみた。久々に電子工作的な作業を行なう事が出来て、なかなかに新鮮な時間であった。次のステップとしては、掲示板の方でもう少し実用的な開発ボードを教えていただいたので、追ってそちらもチャレンジしてみたいと思う。その際は、もう少し現実の実用面を考慮した実験を行えればと考えている次第である。
アンプ
Arduino実験の最後に、アンプでの音量増幅を行なってみる(教科書202ページ)。その為に追加で用意したのは以下の部品。
- オーディオアンプIC NJM386BD
- ブレッドボード用ダイナミックスピーカー
- 電解コンデンサー220μF35V105℃ × 2
ちなみにこういった電子パーツ類の調達は、昔から秋月電子通商のネット通販サービスを利用している。だいたい欲しいものは手に入る有り難い存在だ。
回路は写真上のような感じで簡単、スケッチは踏切警報機で使用したものをそのまま流用する。このスケッチにはLED点滅の制御も含まれるが、今回その部分の回路は省略している。
[ スケッチ:toneMultiple1 ]
void setup() {
pinMode(13, OUTPUT);
pinMode(12, OUTPUT);
}
void loop() {
int analogValue = analogRead(A0);
if (analogValue< 150) {
int i;
for (i=0; i<10; i++) {
// play a note on pin 6 for 200 ms:
tone(6, 675, 500);
digitalWrite(13, HIGH);
delay(450);
// turn off tone function for pin 8:
noTone(6);
digitalWrite(13, LOW);
tone(6, 675, 500);
digitalWrite(12, HIGH);
delay(450);
// turn off tone function for pin 8:
digitalWrite(12, LOW);
noTone(6);
}
}
}
リレー制御
リレー制御に関して教科書に例題は載っていない(Arduinoと別に自己保持回路の例はある)が、使用機会は多そうなのでネット上でサンプルを探して実験を行なってみた。使用したリレーは 5V小型リレー 941H-2C-5D(接点容量:2A 2回路C接点)である。
[ スケッチ:Relay1 ]
void setup() {
pinMode(8,OUTPUT);
}
void loop() {
digitalWrite(8,HIGH);
delay(1000);
digitalWrite(8,LOW);
delay(1000);
}
スイッチバック
次は分岐器を一つ増やしてスイッチバックを構成してみる。と言っても、高低差を作る意味はあまり無いので、あくまで平面上でのスイッチバック実験だ。ポイントは2個を個別に制御する必要は無く、同時に同方向へ動かせば良いので、回路は前回のものと同じである。
ポイント切替
自動運転に付き物なのはポイント切替、これもArduinoなら得意分野である。さいわい、実験基板にはモータードライバーが2セット実装されているので、もう1つを利用してポイントを制御してみよう(教科書170ページ)。但し、ご存じのようにポイントマシンは長時間電気を送り続けるとコイルが焼けてしまうので、一瞬だけHIGHにしてすぐLOWに戻す事を忘れてはいけない。教科書ではdelay(200)として0.2秒で処理している。
[ スケッチ:PwmPnt1 ]
void setup() {
pinMode(10, OUTPUT);
pinMode(11, OUTPUT);
pinMode(5, OUTPUT);
pinMode(6, OUTPUT);
}
void loop() {
// 往路
analogWrite(10, 90);
digitalWrite(11, LOW);
delay(3000);
// 停止
analogWrite(10, LOW);
digitalWrite(11, LOW);
delay(5000);
// 復路
analogWrite(11, 90);
digitalWrite(10, LOW);
delay(2180);
// 停止
analogWrite(11, LOW);
digitalWrite(10, LOW);
delay(5000);
// ポイント切替
digitalWrite(5, HIGH);
digitalWrite(6, LOW);
delay(200);
digitalWrite(5, LOW);
digitalWrite(6, LOW);
// 往路
analogWrite(10, 90);
digitalWrite(11, LOW);
delay(3000);
// 停止
analogWrite(10, LOW);
digitalWrite(11, LOW);
delay(5000);
// 復路
analogWrite(11, 90);
digitalWrite(10, LOW);
delay(2180);
// 停止
analogWrite(11, LOW);
digitalWrite(10, LOW);
delay(5000);
// ポイント切替
digitalWrite(5, LOW);
digitalWrite(6, HIGH);
delay(200);
digitalWrite(5, LOW);
digitalWrite(6, LOW);
}