水3系統バス
先日もある停留所からおばあさんが一人で乗って来てね。ちゃんと着座したのを確認してから、ゆっくりと発進させたの。ところが、終点に近づいて民家のない工場地帯に入っても降りる気配が無いんだね。終バスは乗換駅を経由してその先の展回場まで行くんだけど、もう他の乗客は誰もいないしさ。ついに折り返し場まで着いちゃったんで、バスを停めてから座席に見に行ったの。日も暮れてたし、何となくいやな予感がしたんだ。
おばあさん、うつ伏せに前の席にもたれかかって... う、動かない。やばい。
一瞬息してないかと思ったけど、スースーと眠ってましたよ。気の毒とも言ってられないんで、トントンって起こしたさ、勿論。そしたらね、「あらー、あまりに揺れなかったもので、すっかり寝込んじゃった。」だってさ。それで折り返す帰りの途中で下車したんだけど、心配して停留所まで様子を見に来た娘さん... だろうねあれは、反対方向のバスから降りて来たおばあさんを見てビックリしてたよ。
降りぎわに、「あの、料金はどこへ...」「あ、回送なんで頂けないんですよ。ほんとうはお乗せしちゃいけない決まりですから。」「そうですか、すみませんでした。じゃ、チョット待って... これを...」 おばあさん、巾着の中をゴソゴソやって私に紙包みを握らせるもんで、「困ったなぁ、個人的にもらってもまずいし」と思いつつ見ると、飴玉が三つほど。子供なんだね、あの年代から見ると俺も。もうすぐ定年だっちゅうのに。
「足元にお気をつけて。またどうぞご利用下さい。」「ありがとう。天国みたいな乗り心地だったヮ」だって。危うく昇天させちゃうとこだったか?ハハハ。だからね、それだけ丁寧な運転するって事さ。床にハイライト立たせて置いたって倒れやしないよ。え?さっき話したっけ、これ。
サイドストーリーは、これで終了です。さて、本編の方も次で最終話となります。
コメント
おっバスの登場ですね。行き先はどちらですかね。光っています。
月は実写ですかね。ちゃんと、うさぎが餅をついているのが見えます。いい感じです。
裏通りのコミュバスにも、おばあさんが乗ろうとしていましたね。
投稿者: musashimarumaru | 2007年6月 8日 00:43
バスの行き先はクリックで拡大すると読めるかと思いますが「青砥ヶ谷駅」って書いてありますね。これ、どこだろう…?青砥と雑司ヶ谷が混ざったような感じ …って自分で作ったシールなんですが(^^;)
投稿者: H.Kuma | 2007年6月 8日 21:23