本記事はあくまでバーチャルな机上の妄想旅です

旅程 1日目(後半)

函館本線

「はこだて旅するパスポート」(2日間用)のJR線フリーエリアは "函館本線 函館~森(渡島砂原経由も含む)間の普通列車(快速含む)普通車自由席" となっている。 なので、せっかくだからこの区間を久し振りに全線踏破しようではないかと考えて旅程を組んだ。 だが、函館本線の普通列車は本数が少なく、ましてや支線も含めるとなるとさらに列車の組み合わせは限られる。 つまり都合よく回れる午後からのこのダイヤに合わせ、午前中の行動計画を立てていたというわけなのである。

駅・停留所名時刻列車・電車
函館1238823D
藤城支線経由
1338
14532842D
砂原線経由
函館1632
函館駅前1648函館市電
2系統 湯の川行
湯の川温泉1719

万一に備え、函館駅では発車まで40分程余裕を持たせてあったので、駅周辺でお土産などを物色した後、乗り込んだのは単行の長万部行き気動車キハ150。 日に3本しか無い(しかも下りのみ)藤城支線を経由する貴重な列車だ。 平日昼間で、しかも新幹線と接続する新函館北斗を通らない為なのか、車内は閑散としている。 定刻発車すると、五稜郭、桔梗、大中山と、小まめに停車し、本線から分かれる七飯駅を発車。 一旦左へ分岐して藤城支線へ入ると本線をオーバークロスし、単線高架をエンジン全開で一気に駆け上がる。 47年前(1978年)の初北海道の時もここを通過したのを覚えている。 席が無かったので急行「すずらん」の客車一番前のデッキに立ち、牽引するDD51の奮闘ぶりを飽かず眺めていたものだ。


函館本線(駒ヶ岳駅付近)

坂を登り切って再び本線と合流し、大沼や駒ヶ岳の秀麗な姿が見えて来たあたりで、乗車前に仕入れて来た弁当で軽めのお昼とする。 軽めと言っても、駅前のハセストで購入した必殺 やきとり弁当 なのであるからして、そこそこボリュームのある事は否めない。 列車は赤井川、駒ヶ岳と停車しつつ、右へ左へとカーブを切りながら森駅に向かう下り勾配を走って行く。 飯を食った後にウツラウツラする間もなく、平地へと降り立ち噴火湾沿いに出れば、森駅に到着となる。 ここで帰りの列車まで1時間15分あるので、駅を出て少し周辺を歩いてみようか。

photo 函館本線 森駅(フリー素材:PhotoAC より)
※現在の使用車両ではありません

改札を出て歩き出すが、ちょっとそのまえに駅前で買物を。 森駅と言えば名物「森のいかめし」、昨今はむしろ百貨店の駅弁大会の方が入手しやすいのだろうが、ここへ来たからにはやはり本場で買って食べたい。 現在駅売りは行なっていないようだが、駅前の柴田商店で購入する事が可能だ。 いかめしは街中にある阿部商店で製造しているが、そちらでは販売を行なっていない。 ちなみに、阿部商店が実家でありフリーアナウンサーでもあるこの方が社長を務める。

photo

いかめしを首尾よく仕入れ、散歩がてら街の奥手にある オニウシ公園 まで10分ほど歩く。 オニウシとはアイヌ語で「樹木の生い茂った所」という意味で、町名の由来にもなっている由。 木陰を見つけ、いかめしを食す。 伝統の醤油ダレの沁み込んだイカとモチモチのうるち米が美味しい。 まだ、やきとり弁当を食って間もないが、ここは別腹のおやつという事で(笑)。 食後は駅まで戻り近くの道道から、噴火湾を背景に往来する特急列車などをカメラに収めて時間をつぶした。

photo 函館本線 森駅付近(サイト記事:news.1242 より)

ようやく時間となり、帰りの気動車が森駅ホームに入線して来た。 帰路はもちろん砂原線経由のスジを選択してある。 勿論こちらも過去に乗車経験があるルートだが、何せ昔過ぎてどんな風景なのか殆ど忘れてしまっている。 うっすら残っている当時の記憶からすると、時々樹々の頭越しに右手は北海道駒ヶ岳、左手に噴火湾がチラリと見える程度で、他は平凡な森林風景がずっと続く感じだった気がする。 途中の鹿部を出るとかつての大沼電鉄跡が付かず離れず並走して来る筈だが、車中から観察できる程やわなものでは無い。 列車は大沼駅で本線と合流すると、夕暮れ迫る函館の街へと坂を下って行った。

(つづく)