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 このシリーズは、1995年の秋に連続して訪れた東武沿線の廃線跡をご紹介しています。オリジナルは当時の Nifty内自転車フォーラム FCYCLO に投稿したものですが、許可を得た上で、若干の修正の後転載しています。

 その1・秩父鉱業線(高坂)
 その2・西大家貨物線(西大家)    
 その3・根古屋線(小川町)
 番外編・熊谷線(熊谷)
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その2・西大家貨物線(東武越生線/西大家) 1995/10

 さて、しばらく間があいてしまいましたが、高坂に続いて西大家をやって来ました。八高線の高麗川と東武越生線の西大家の間を結んでいた貨物線跡です。まぁ結んでいたというよりも両線から、間にある日本セメントのコンビナートへ引込線が引かれていた、という表現の方が適切なような気がするんですが、生い立ちからするとどうなんでしょうか。

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 八高線高麗川の方から探索に入りました。駅北方の踏み切りの先で、八高線と川越線が左右に別れており、その真ん中にもう一本線路が伸びています。これが件の貨物線ですが、どうも現役の様で線路の頭が光っています。しかし、列車は滅多に通らない様で、線路の上をスーツ姿の男の人が歩いて踏み切りまでやって来て、そこから道路に出ていきました。自転車ではちょっと真似するわけにもいかなくて、道路を周って先の方へ行ってみます。


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 日本セメントの、空を突き刺す様な巨大コンビナートの正門前で、線路は堂々たる複線になって中へ吸い込まれて行きます。ここはさすがに入るわけには行かないので、脇道をぐるりと周って裏の方へ行ってみました。おぉ、ありますあります、コンビナートの中から築堤が出て来ています。結構高いけど、自転車を置いておっかなびっくり登ってみました。工場からちょっと出たところまでは線路が続いており架線柱も残っていますが、線路は錆び放題、架線柱はツタでびっしり覆われているものもあります。東武線側はさすがに電化されていた様ですね。牽引機は何だったんでしょうか。その先は、線路もバラストもないただの土手が続きます。


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 さらに進むと築堤は段々と低くなって来て、地表に下りて来ます。地上部分も道になっている所は少なくて、大体バラ線で囲まれた細長い空地として残っています。枕木が井桁に組んだまま放置されている所もありました。

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 その先はダンプの出入口として利用されている部分があって、線路跡一杯に分厚い鉄板が並べてあります。そこを過ぎて畑の中を一直線にしばらく進むと、線路跡はゆるくカーブした先で越生線との合流地点に達しました。西大家駅の東方、地図で変電所のマークのある付近です。

 風が強く空気が澄んだ日で、遠くに奥武蔵の山並みが良く見えました。しかしこの近辺は変電所の基地が多く、そこらじゅう送電線だらけでした。



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