6. マンションの裏手をまわり、小さな運河のほとりに出る。ここには、短い区間だが線路が残っていた。運河へと向かってガードレールも見えるが、その先プッツリと線路は切断され、鉄橋は跡形もない。 脇の駐車場から先っぽへ行ってみると、切り落とされたレールの断面の下では、波が静かに堤防のコンクリートを洗っていた。
7. 線路跡は次々と運河を渡って行く。というよりここまで来ると、海の上に浮かぶ島々の間を結んで行くようにも見える。 次の豊洲運河には立派な鉄橋がまだかかっていたが、これはアーチ橋を桁橋で補強した様なタイプで、ランガー桁と呼ばれるものだ。 塗装もまだ綺麗で、整備すれば人道橋として充分使えそうに思える。もっとも人道橋にしたところで、どれだけの人が渡るのかは甚だ疑問が残るところではあるが...(^^;)
8. 豊洲運河を渡った先で、専用線は本線(晴海線)と豊洲線に分岐していた。 スーパーの裏手から線路跡の方へと潜入して行くと、レールが吸い込まれて行くバリケードの向こうにはポッカリと草地の広い空間が空き、そこがどうやら分岐点の跡らしかった。
9. 表通りはすっかりアスファルトで舗装し直されていて踏切跡など皆無だが、この様な裏手の路地には、人知れず雰囲気の良い小さな踏切が残されている。 蒲公英の咲く緑の線路が、好ましく緩いカーブでさらに晴海の方へと延びて行く。
10. さて、ちょっと本線を離れて、豊洲埠頭の方へと足を運んで見よう。 ここらでは線路跡は駐車場へと転用されたようで、例によっていかにもなカーブを描いた通路が延びていた。 位置的に豊洲埠頭線が分岐していたと思われるあたりがこの写真だが、偶然か、はたまたそのものなのか、通路もそれに従って右と左に分かれている。
11. この先のブロックは、その殆どが東電や東京ガスの工場で占められており、通り過ぎる車はパッタリと少なくなる。 時々、東京ガスの展示館へ向かうらしい家族連れのマイカーが、道に迷いながら通過して行くぐらいだ。 豊洲埠頭はゲートが閉ざされており、関係者以外は入る事は出来ないが、その入口で私はしっかりとこんなものを見つけてしまった。(^^;)