京浜急行電鉄
東急の探索を終えて自由が丘から大井町線で大井町へ抜け、次にやって来たのは品川を起点とする京浜急行だ。 JRから一旦高輪口へ出て乗り換える。 しかしいつ来ても品川駅はごった返しているな。 ここから京急電車に乗る時は大概1番線から出る快特か何かだが、本日は趣旨からして隅っこの3番線を折り返す普通列車に乗らざるを得ない。 ホームに入って来たのはダルマこと800形、一つ目ライトに片開きドアの京急哲学を守る最後の車両だ。 時間が来て発車すると本線を転線し、JR品川駅構内を眼下に望みながら急加速して行く。 有名な八ツ山橋を渡り、すぐに減速して北品川駅へと停車。 その間で踏切を2つ程通過したのでここで一旦下車する。
品川駅より南にあるのに北品川というのはお約束の突っ込みだが、ここが品川区の北端であり、品川駅の方はお隣りの港区になる。 対向式ホームの小さな駅を出ると目の前には第一京浜、品川駅の方へ戻る形で少し進めば八ツ山橋の袂に至る。 すぐその前にあるのが品川第1踏切で、ここは京急を撮るお立ち台としてもメジャーな場所だろう。 広い道路にカーブした線路が埋めこまれているその様は路面電車の軌道を彷彿とさせる。 カントもほとんどついておらず、どの電車も非常にゆっくりとしたスピードでここを通過して行く。
京急線 品川駅
品川駅は3番線のみ線路が行き止まり
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品川第1踏切
こちらは北品川駅方向。品川へとゆっくり進む電車
その隣には道路と斜めに交差する品川第2踏切、ここを通る道は旧東海道だ。 さらに北品川駅南側直近にも一つ踏切があり、ここまでで踏切カウント3となる。 写真を撮っているうちに何だか不穏な雲が上空にかかり、雨がポツポツと落ち出す。 朝のうちは暑くて空も晴れていたのだが、これは少し先を急いだ方が良さそうだ。
北品川を過ぎると京急は高架線となるのでしばらくの間は踏切が無い。 キビキビと小気味良く飛ばす電車で雨雲から逃げる。 とは言うものの普通列車なので鮫津や平和島で退避し、何本もの優等列車に次々抜かされた後、ようやくユルユルと発車してすぐに大森町へと着いた。
品川第2踏切
北品川駅を通過した電車が旧東海道を渡る
北品川第1踏切
北品川駅前にあるので人通りが多い
北品川第1踏切
京急の踏切銘板は非常釦の下に掲示
ここで一旦高架が切れるが、ご存知の通りこの先京急蒲田を経て六郷土手あたりまでは連続立体化工事の真っ最中で、大森町付近も既に上り線は高架に上がっている。 従って残っているのは下り線の踏切のみだ。直上高架の屋根に覆われた地上ホームから降りて行くと、外が何だかゴーゴーと騒がしい。 改札に溜まっている人混みの向こうを見ると、車軸の如く土砂降りの雨が降っているのだった。 あちゃー、通過待ちの間にどうやら雲に追いつかれたようだ。
豪雨の中を出て行く気力もないので、仕方なく駅構内からの検分に切り替えた。 ホーム一番品川寄りまで歩いて行って、そこからズームで踏切カウント4を狙う。 銘板が確認出来ないが、後でストリートビューで検証の結果、平和島第5踏切と判明。 かつては第1から第4までも存在したという事か。 線路は直線なので一応見通せるのだが、かなり遠くてデジタルズームになってしまった。 そして踏切カウント5は大森町駅の駅前にある。 ここは前回の構内踏切がらみでも付近を歩いているのでお馴染みの場所だ。 名前は大森町第1踏切で間違いないだろう。 距離は品川から6.5kmあたりと思われる。
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大森町駅
不意打ちの豪雨に改札口で雨宿りをする人々
平和島第5踏切
下り線のみとなった踏切をホームから遠望
都心南部の住宅密集地を縦貫する京急は交差する道路も多く、その対策として高架化がかなり進んでいると言える。 北品川付近は線路配置的にいかんともし難いだろうが、京急蒲田前後の区間で現在行われている立体化事業が完成すれば多くの踏切が廃止され、カウントは多摩川を越えてはるか先になりそうだ。
京急線の踏切カウント5 | 「大森町第1踏切」品川から約6.5km(駅数8) |