というわけで初回はやっぱり青梅市内(^^;)。西側の終着駅だった青梅森下からのスタートです。 駅跡は、例の駅名票のある酒屋さんの街道を挟んでハス向かいですが、以前は馬鉄の線路からこの酒屋さんの工場内へも引込線が伸びており、酒樽等が運ばれていたようです(写真1)。 ちなみに駅跡のすぐ西隣は都バス「梅」系統の終点「青梅車庫」、現在でも交通の重要ポイントとなっている場所なのですね。
さてここから一路東へ向けて走り始めましょう。 2月初旬のこの日は青梅マラソンの開催間近で、多くの人が練習に汗を流しています。 左手に有形民俗文化財の旧稲葉家(写真2)を見ながら進むと、やがて青梅駅前の交差点(写真3)。 左折すればすぐに青梅駅ですが、馬鉄がそこまで寄っていたとは考えにくいので、ここはおそらく直進でしょう。
青梅駅付近のこのエリアは昨今、昭和レトロで売り出し中の場所(写真4)。 評判は様々ですが、ともあれ街が賑わっているというのは活気があっていいですね。 交番前をゆるく左にSカーブで進むと西分町に入ってビルもなくなり(写真5)、家並みがなかなか街道筋らしい風情になって来ます。 ここいらは今でも、観光用の馬鉄でも走らせたら充分似合いそうな佇まいを持っている街区です。
信号で奥多摩街道を右に分けると、何かと話題の勝沼踏切に到達(写真6)。 ここの平面クロッシングの詳細に関しては、以前のレポートで記載していますのでそちらを参考にして頂くとして、しかし相変わらず車が渋滞してますねぇー。 これは、踏切とその先の永遠に青にならない信号とがセットになっている為です。 真昼間に初めて出くわす黄点滅信号に面食らい、スタートのきっかけを失ってしまう初心者ドライバーも多い場所とか。
師岡停車場跡は信号を渡った先の右手線路端(写真7)。現在は高層マンション脇の駐車場と化しています。 そしてその先の区間ですが、ここで新旧の地図を良ーく見比べてみて下さい。 街道はこの先でクランク状の道形をしていましたが、現在は付け替え(?)られて緩いカーブで抜けて行きます(写真8)。 このまま真っ直ぐ進めば千ヶ瀬バイパスと合流して現在の青梅街道に突き当たりますが、では中武馬車鉄道の走っていた道はその左手の都道青梅入間線でしょうか? 実はさらに左のくねった路地のような道、これが旧青梅街道から豊岡街道へと抜けて行く軌道跡なのです。
というわけで、クランクも含めて正しく馬鉄跡を行こうとすると他人様の敷地に侵入する事になってしまいますが、さすがにそうも行かないので、道路として残っている部分を素直に行きましょう。 しかし東青梅駅前の変則な交差点(写真9)には、こんな意味があったのですねぇ。