塗装シミュ

基本色は決めたものの塗り分けをまだ考えていなかったので、本塗装に入る前にどうするか考えねばならない。前回、仮組み状態で写真を撮ったのは、塗装シミュレーションに使用する為でもある。ペイントツールを活用し、種々のパターンで色付けを行なってみよう。

ColorImage1.jpg1. 昨今の私鉄有料特急車両に多い、全身一色塗りのパターン。プレミアムカラーと銘打って、ハイグレードな雰囲気を醸し出すには良い手法であろう。

ColorImage3.jpg2. 運転室及び窓周りを白く、他を青帯で巻いてみたもの。色違いだが、HiSEオリジナルの塗り分けに似ているので、これはあまり採用したくないな。

ColorImage2.jpg3. 先頭部を除き、窓から上を白抜き。塗り分け段違い部の角アールは、1700形からの継承。他の画像もだけど、床に映ってる姿が白地のままなので、写真加工がバレる(笑

ColorImage4.jpg4. 上のパターンに近いが、窓周りのみを白抜き。こう見ると京急っぽくもある。こちらはスカートも露出させてみた。

ColorImage5.jpg5. ちょっと冒険気味だが、フロントを縦に塗り分けてみる。これはちょっとイマイチかな...。

ColorImage6.jpg6. 上と同じパターンで、正面をブラックフェイスに。シックでいい感じだが、電車接近を気付かれない危険性があるかも。

ColorImage7.jpg7. ならばと、思い切って警戒色を前面に。かなり奇抜だが、英国の電車でも良く見られるデザイン。てか、ライバルのBVEだな、この色の組み合わせは。

さて、最終的にどれを採用しようか?フリーな電車だと実車を追求する必要が無いので、ついついマスキングの楽な方向へと誘われてしまう傾向があるのだが...(笑)

下地塗装

今日は天気が良くない筈だったが、予報が外れて晴れて来たのでおもむろにベランダで塗装を開始。この作業は土日の昼間しか出来ないから、延期すると一週間が無駄に過ぎ去ってしまう。塗装に先立ち全体を一度ウォッシングしたい所だが、素材が脆くなっている様なので、表面に付いている埃だけルーペで覗きつつピンセットで注意深く除去して済ませた。

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塗装内容はまだホワイトベースで下地を整える段階だが、塗り終わってみるとこれだけでもなかなかいい感じ。後からデビューするVSEの塗色を纏ったHiSE、といった雰囲気である。ここまでで一度仮組みを行ない、窓ガラスなどの嵌合具合をチェックした。

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割れた!

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そして、先頭部を磨いている最中に怖れていた事態が発生した。この割れ方は、間違いなく素材が侵されている証左であろう。とりあえず間にラッカーシンナーを流し込んで修復はしたが、IPAで全体にこの程度強度が弱っていると見るのが妥当な気がする。これ以上ボディに負荷がかかる作業はやめにして、早いとこ塗装を済ませてしまおうと思う。

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シンナーの悲劇

Img_4844.jpg写真は Mr.COLOR のシンナーだが、左の青ラベルは普通の薄め液、右側の黄ラベルがエアーブラシ用だ。これらは単純に用途毎で濃度などが少し調整されているだけで、基本成分的には同じものと思っていたが、どうもそうでは無いようである。

事件が起きたのは、前回までIPAでおおよその塗装剥離が出来たが屋根の溝部がどうしても落とし切れないので、昔の様にシンナーで拭き取ろうとした時の事だ。たまたま黄ラベルが多めに残っていたのでそちらで作業に取り掛かった所、何だかやっているうちに屋根がベタついて来た。Mr.COLOR用なので溶けるわけないと思いつつ綿棒で擦り続ける事しばし... 「ん!?これは明らかに... 溶けている!」

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調べてみると、ラッカーシンナー程では無いが、黄ラベルはプラ素材を若干溶かすというタレ込みが...。危ない危ない、どぶ付けしてたらエラい事になっていた。幸い屋根上の模様を一部溶かしただけなので、塗装で誤魔化せるレベルで済んだのが救いだ。以降は安全な青ラベルに切り替え、無事に作業を完遂した。

塗装剥離(4)

IPA漬け開始から3週間ほど。一部に残る白とグレーの塗膜をブラシで擦るも、なかなか完璧にはおちない。塗料が充分に変質しておらず、まだネットリと弾性が残っている感じだ。そこで一計を案じ、歯ブラシの代わりにバルサ材の木片で擦るという手法を編み出した。細かい隅の方は無理だが、これで平面部に関してはほぼ綺麗にそぎ落とす事が出来た。

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だが作業の過程で油断したのか、ボディの弱い部分がパリっと割れてしまった。実際にパリっと音がしたかどうかは良く覚えていないが、そんな感触が手に伝わって来て「あっ!」と思ったが時すでに遅し。写真はボンドで修復後だが、塗装完了して組付けが終わるまでは注意して扱わねばならない。IPA漬けが長過ぎて素材を変質させてしまったのか?いや、元々弱い部分ではあるので、何か補強をした上で作業を行なうべきだったのは確かだ。何しろ連接車の模型では、妻板の無い部分が構造上の大きな弱点となる。

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