西鹿島からは天浜線で掛川方面へ向かうが、途中でちょっと下車して寄り道を… というのは、静岡鉄道の秋葉線跡を終点付近だけでも探索したいのだが、空模様が限りなく怪しい本日。 そしてもう4月だというのに肌寒いこの陽気には、少なからず気持ちが萎えて来てしまうのである。
乗った列車は2両編成だったが、天竜二俣駅で後ろ1両を切り離した。 「あらまぁ、〇○ちゃんなの?面影あるわね。20年ぶり?」 乗っていた年輩の親子連れのところに、ここで叔母さんらしき女性が合流。 久々の再会に話の花が咲いていた。
ホームから屋根の無い階段を降りて下の車道に出ると、戸綿のバス停があった。 この路面を電車が走っていたのか。 路面は濡れているが、傘をさそうかさすまいか…、まことに微妙な加減の霧雨が降っている。
少し進むと本道は川を渡るため左手へと登って行くが、電車は右下のこの脇道をそのまま直進していた。 RMライブラリー18「静岡鉄道秋葉線」に載っていた古い写真に写っているレコード店が今も営業している。
しばらく林間の道を進み、少し風景が開けて来たあたりで秋葉線は太田川を渡りにかかる。 写真左端の堰の上手側、水深の浅くなった所を狙ってコンクリート橋が設けられていた。 向こう岸正面が、終点の遠州森町駅跡。
上流の道路橋を迂回して、終点の遠州森町駅にやって来た。 駅跡は現在、秋葉バスサービスという静鉄系バス会社の本社車庫兼乗り場となっている。 手狭な構内も、こうなると広々として見える。