日頃、乗りなれた電車の行き先表示に現れる駅名。 目にはお馴染みなのだがいつもは途中で降りてしまい、まだそこへ行った事がなく、どんな場所なのか皆目見当が付かない… そんな人も多いのではないだろうか。 高校、大学と京成を使って電車通学していた自分にとって、「西馬込」がその地の代表格だった。 京成本線の終点上野は色々と行く用事が出来る事はあっても、一方の都営地下鉄に直通した先の終点「西馬込」は、ついにどんな所かも知らぬままに卒業してしまった。

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京成津田沼にて(筆者撮影:1970年代)

今年の春、東急池上線に乗って池上本門寺を詣でる画策をしていた時、地図を見るとすぐその裏手に西馬込駅があるのに気がついた。 都合の良いことに東急の後は東武線を訪れるべく浅草へ向かう予定だったので、これ幸いと都営浅草線に乗車する事にしたのだ。 その時、西馬込駅への近道に選んだ歩行者専用の橋がなかなか面白かった。 電車基地のズラリと並ぶ線路の上を渡って行く細い歩道、拝島にあったあの長い踏切の立体版のようにも思えた。 あとで調べてみると、車庫を観察出来るお立ち台として通の間では有名な橋のようなのだが、実際そこからの眺めはなかなかのものだった。

そしてもう一つ、帰って来て地図を再度確認していた時、西馬込駅を挟んでこの馬込車両検修場の対角線方向にも、同じような施設が見えるのに気づいた。 検索してみると実はこれが馬込の旧車両工場で、2004年頃に閉鎖されて今の地に工場機能が統合されたという事なのだそうだ。 そういえば、銀座線と並んで地下鉄の踏切のある場所として西馬込の地が知られていたのは、何となく聞いたおぼえがある。 この旧工場への引込線がその場所だったのか…

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という事で、先日その旧工場の方も探訪する機会がありましたので、この時の写真も含めて最近の様子をレポートしてみます。 ちなみにこの廃線跡にまだ線路が残っていた当時の探訪記録が、リンクでお世話になっている takeshiさんのサイトにて紹介されています。 見るとなかなか良い雰囲気で、私ももっと早く知っていればその枯れた風景(笑)を堪能出来たのにと悔やまれるところです。

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