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一階中央部では「万世橋・失われた幻の駅」と題し、ミニ展示を開催中。 ミニと言いつつなかなか中身は濃いが、当時の状態を復元した駅の模型や、琺瑯の駅名標(平板でなく丸くカーブした特徴的な物)、絵葉書や空中写真等、興味は尽きない。 この展示は来年の閉館まで続けられるそうだ。

高架下を潜る天井の低い通路ではこの日、蔵出しの模型展示も行なわれていた。 この博物館名物の大型模型は非常に多くの種類があり、時々展示がえをして倉庫と入れ替えを行なうようだ。 模型は鉄道ばかりでなく、バス、飛行機、船などあらゆる交通に纏わる物が揃えられているのは、まさにここが「交通」の博物館だからだ。

同じ高架下の別な部分には、御陵車が窮屈そうに収められている。 又、そこを抜けた先左手の小広い部屋には信号機や警報機関係の展示があり、一部はそれらを実際に動かしてみる事が出来る。 警報機はダイヤが組まれていて、一定時間毎に突然鳴り出すそうだから、近くにいてビックリさせられた人も少なからずいるかも知れない。

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一階の展示模型の中で、特に私の記憶に残っていた物が二つある。 その一つは関門トンネルの断面模型。釦を押すと海原たちまちにして二つに割れ... じゃない、トンネルを境としてその後ろ側が上方にズリ上がって来て、断面が良くわかるという仕組みだ。 私が最初にこれを見た当時はもちろん青函トンネルなど出来てなく、関門トンネルが唯一の海底トンネルとして、誇らしげに展示されていた。 しかし模型で見ると海底の砂の薄皮に挟まれたすぐ下がもうトンネルで、もっと地中深い所を掘ってあると思っていた自分にとってはちょっとしたショックだった。

もう一つの展示物は、ATSの動作模型。 これも釦を押して動作させる事が出来るが、線路上の電車が走って行って赤信号に進入すると、ATSが作動し停止するという保安の仕組みを理解させる物だ。 車両が地上子の上を通過すると、ジリジリとけたたましいベルが鳴り響いてブレーキがかかる。 今にして思えば原始的な仕組みだが、とても感動して何度も動かしては見入っていた記憶がある。

ちなみに館内にはこの手の見学者が動かすタイプの展示物が多いが、人がやって来たのを見計らって釦を押し、「見て見て」っと心の中で呟く私の気持ちが理解出来るだろうか。 通りかかった親子連れが興味を示し、「ボクもやってみたーい」なんて子供が叫んだらもう、自分としてはしてやったりと有頂天なのである。 他にも付近には、ドア開閉動作機構や運転シミュレータ等、大人から子供まで興味の尽きない設備がいっぱいなのである。


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万世橋駅 ミニ展示
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万世橋駅 模型
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蔵出し模型展示
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二号御陵車
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関門トンネル
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