2007/03


Dummy Banner Banner Banner Banner Dummy
Dummy Banner Banner Banner Banner Dummy

そういえば最近、京成電車乗ってないな…  ふと思って調べてみると、前回千葉線に行ったのが2004年春だから、レポートはもう3年もご無沙汰してしまった。 新京成の千葉乗り入れや、船橋付近の高架完成、はたまた開運号のリバイバル運転など最近話題に事欠かない京成だ。 ここは一つ乗りに行くかという事で、久々にやって来たのは京成の本拠地とも言える押上駅。 半蔵門線が延長開業して東武との乗り入れが開始されてからは初めての訪問なので、わざわざ錦糸町から一区間乗ってやって来た。 本日はまだレポートしていなかった高架化の進む押上線を、ここから青砥駅あたりまで辿ってみようかと思う。


- 1 -

- まずは押上 -

都心の地下鉄を挟んでその両終端に位置する私鉄が相互に乗り入れるというスタイルは今でこそ普通だが、その祖とも言える京成−都営地下鉄1号線(浅草線)の相互乗り入れが開始されたのは昭和35年の事。 その後昭和43年には京急の乗り入れも開始され、それ以降現在に至る 3者相互乗り入れの運行がスタートした。 社運をかけ、全線改軌してまで都心乗り入れを目指した京成の意気込みは強かったが、浅草線の経路が今ひとつ中心地から外れており、利便性を欠いている点は否めない。 長く不遇の時代が続いたとも言えるが、ここへきて押上駅が半蔵門線への乗り換え地点として機能し出したのも少々皮肉な結果かも知れない。 そんな事を考えながら、長い階段を登って地上へ、押上の街中へと出て来た。

Photo
押上駅の真上

乗り換えでは何度かホームに立っている押上駅ではあるが、こうして地上へ出たのは初めてかも知れない。 階段から表へ踏み出して最初に目に飛び込んで来たのは、だだっ広いこんな光景だった。 この付近は昨今話題の新東京タワー建設予定地ともなっているが、まもなく工事が始まると、平成版三丁目の夕日的な景色を目にする事になるのだろう。 これが完成した暁には、どの程度の集客を見込めるだろうか。 完成の騒ぎが落ち着いて以降は、おそらくバスでやって来る観光客の方が多いんだろうな…、なんて事も考えてしまう。

Photo
京成橋

さてまずは本社正面へと行ってみるが、何やらあちこち工事中で道路も封鎖されており、雑然としている。 アーケードを抜けて行くと交差点があって、その真ん中が橋になっているのがわかる。 これが有名な「京成橋」、とりあえず橋を渡りその袂から北を振り向けば、そこが地上時代の押上駅正面玄関となる。 現在は京成電鉄の本社が建っているが、あれ?休みとはいえこの閑散ぶり。 おまけに表札も何も出ていないって事は、建て替えでどっかに仮移転中とかかな?

Photo
京成電鉄本社
Photo
ホッパ跡の換気塔

地上時代の押上駅は2面4線の頭端式ホームで、今の本社玄関あたりが駅の改札口だったようだ。 地下線は当時の事だし深度も浅いから開削工法で掘られたのだろうが、従って駅として営業していたこの場所の真下からは少しそれた位置に出来ている。 しかし後から開通した半蔵門線は京成線のさらに下を潜る形で、ちょうどこの京成本社敷地直下を南北に貫いている。

ちなみに「押上」という地名は、京成橋の下を流れる北十間川から舟運の舟を「押し上げ」て、お隣の曳舟川へと移らせた事に由来するそうだ。 その押上の街を北方向へと歩いて行って適当な所でアーケードを左へと曲がると、行く手に東武線の踏切が見える。 その踏切の手前、左側に換気塔が並んでいるが、ここは以前地上から地下へと吹き抜け状態になっていたホッパ跡、地下には押上駅1番線から逆分岐して伸びて来た砂利線があって、地上からの砂利搬入に使われていたらしい。

Photo
地下線出口
Photo
請地駅跡付近
Photo
押上駅入口

線路沿いを北方向へと進んで次の踏切へ。 この区間で東武線は地上から高架へと駆け上がり、一方の京成は地下から地上へと上がって来る。 なかなかややこしいが、従って次の踏切は京成線のものである。 東武の高架化以前はこの付近からしばらくの間、2社の線路が寄り添うように地上を走り、また一時期は相互の乗り換えの為に「請地駅」が設けられていたのだそうな。 通過する電車を踏切の脇でお行儀良く撮影していたら、遠慮がちに小さくタイフォンを鳴らされた。 「えっ」と思ったが後ろを振り返ると、幼稚園のお散歩だろうか、幼児達が先生と一緒に運転士に向かって一斉に手を振っているのだった。

一通りあたりの「視察」を終えて押上駅のホームへと向かう。 最近の深い地下駅でもないのに階段がやたら長いのは、改札口が地下3階にあり、地下2階のホームより下まで一旦潜らなければならないからだ。 それはトンネルを入ってすぐの位置に駅を設けたので、線路勾配の関係上あまり深さを確保出来なかった事に起因するのだろうと思う。 しかしエスカレーターで地下ホームへと「上る」のは、ちょっと不思議な感じがするな。 やって来た折り返し高砂行きに乗り込み、押上駅を出発。

Photo
押上駅ホーム

NextIcon


Image
Image
Photo

IconBack to Rail Page