18きっぷ消化旅で久々の銚子電鉄に乗って来ました。 青梅からは青梅特快、快速「エアポート成田」を乗り継いで... と書きたい所ですが、「エアポート成田」の愛称は大分前に廃止されていると今回初めて知りました(笑) ともかく、総武快速に乗り継いで成田駅に着いて、そこからはホーム対面で待つ成田線のローカル列車です。 昔ならE217系から懐かしい113系へと乗り換える場面ですが、それぞれ世代変わってスカレンジことE235系から209系への乗り継ぎです。 長らく房総ローカルの主となっていた209系ですが、E131系への移行も徐々に進んでいるようですね。

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成田から銚子までは総武本線周りと成田線周りの2つルートがありますが、この日は途中寄り道の都合で成田線を経由。 用事を終えて銚子に着くと、同一ホーム先端に銚子電鉄への乗換口があります。 Suicaで来た場合はここの簡易改札機にタッチ(JRから出場)ですが、私は18きっぷなのでスルーして乗車ホームへ。

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平日なのに乗り場には結構な人数がいるなぁ、と思いながらしばらく待ってやって来たのはベージュとローズピンクの旧銚電標準色に塗られた2000形2002編成。 言うまでもなくこの車両は元伊予鉄の800系で、そのルーツは京王のグリーン車こと2010系です。 2009年の伊予鉄訪問時に車番は違いますが同形式に乗っており、ちょっと懐かしい気持ちが湧きました。 しかし近くで見ると前面の塗装下地がかなり傷んでますなぁ。 ちなみにこの編成は、2014年に線内で脱線して走行不能となったものの、地元高校生が起こしたクラウドファンディングにより修理費用を確保し奇跡の復活を遂げたとの事です。

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乗車券は車内の車掌さんから弧廻手形(1日乗車券)700円を購入。 銚子~外川間は普通の切符で片道350円ですが、弧廻手形は途中乗降自由だし沿線店舗などで色々とサービスも付くのでその分がお得ですね。 なお、2018年10月までは外川までに限り往復割引乗車券600円というのがありましたが、犬吠~外川間の乗降トラブル多発により発売休止になっています。 たぶん、犬吠で途中下車を強行しようとする客が多かったのかな?と思われます。

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さて車内ですが、発車間際となって総武本線経由の列車が到着しそちらから来た乗換客が多数、女性車掌さんも発券に大忙しです。 どうやら団体の銚電勉強会ツアーみたいな催しの人達らしく、先着して車内で待っていたメンバーと合流して旅のしおりが配られたりしています。 なかなか賑やかで、ちょっとしたラッシュアワー状態となって電車は銚子駅を発車。 そんなわけで車内での写真撮影もままならず、その状況は団体さんが一斉に下車した犬吠駅まで続きます。 で、写真は犬吠発車時のホッと一息の車内(笑

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電車は犬吠から一駅で終点の外川(とかわ)に到着。 私の目論見では、人けなくひっそり静かな終着駅を予定していたのですが、平日にもかかわらず多くの観光客がここまで乗り通したのは意外でした。 そして、会話を聞いていると港の方まで足を延ばして散策するグループも多く、駅に残ったのは降車客の半分位でした。 私も漁港近くで魚でも食べようと思っていたんですが、この状況だと行列必至だなと考え直し、このまま引き返す事にした次第です。

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折り返しまで7分ほど時間があるので、駅構内をしばし観察。 機回し線の部分にはこれも元伊予鉄のデハ801が保存展示されていますが、現在車内へは立入禁止となっているようでした。 駅は無人で出札口は閉じられたまま、最近使われた形跡はありません。 全線で行なわれているネーミングライツはこの駅も適用されており、「ありがとう」の駅名標が設置されていました。 「笠上黒生」駅の「髪毛黒生(かみのけくろはえ)」というのも有名ですね。

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帰路はようやく車内も落ち着き途中犬吠からの乗車客も少なく、前面展望の被り付きが可能になったので、本銚子駅付近の緑のトンネル区間も存分に堪能する事が出来ました。 ちなみに写真は湘南顔のデハ2002先頭部から撮ったもので、逆サイドのクハ2502だと京王5000系に準じた貫通形3枚窓(パノラミック)の顔となるので、少し見通しが悪くなるかと思われます。

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結局どこも途中下車せずに乗り通してしまった銚子電鉄、銚子駅でのJRへの乗り継ぎに小一時間ほど余裕があったので、跨線橋を渡って改札外に出てみたら白亜の駅舎が目に眩しい。 かつての飛行機格納庫を転用改造した駅舎を覚えていますが、あの殺風景な感じから一転してとてもスタイリッシュです。 あれはあれで趣があったのですが、今の新駅舎は外観を犬吠埼灯台を連想する白、内装は醤油蔵をイメージした木調で2018年にデザインされたものだそうで、通路には駅ピアノも置いてありました。

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そんなわけで、久しぶりの訪問にしては殆ど素通り状態の銚子電鉄でしたが、また機会を見て訪れてみたいと思います。 銚子駅売店で仕入れた銚電名物のぬれ煎餅(今はどこでも買えますけどねww)をお土産に、帰りは総武本線周りで千葉へと向かいました。 始発なので余裕で座れましたが、209系クロスシート車の大窓から眺める田園風景の車窓もなかなかのものでしたよ。

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