Image武州中川
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車両公園を辞して、次は線路伝いに武州中川へと向かう。ここらは荒川を挟んで国道140号の反対側に線路が走っているが、それとつかず離れず細道でゆるく下って行けるので、車を避けてのんびりと走るにはおあつらえ向きだ。武州日野の手前で国道に合流し、しばらく走るとパレオ撮影の名所「安谷川橋梁」のすぐ脇を通過、ここはしっかりとフィルム屋が営業中。やがて人家が増えて来ると、のどかな佇まいの武州中川駅へと到着する。

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ここ武州中川駅の構内は、島式ホーム一本とその両外側に貨物用の側線を持つ中規模のものだが、駅長さん?が唯一人、ホーム下の雑草を黙々とむしっていた。しばらくすると遠くで警報機が鳴り始め、一陣の風と共に急行「秩父路」が通過。言うまでもなく元国鉄急行型165系の改造車で、白基調の塗装や二丁パンタでだいぶイメージを変えているが、そこここに国鉄時代の匂いをプンプン残しているのが嬉しくもある。

駅の南側へ回り込み、ここでのターゲットを観察しに行く。下の地図を見てもらうとわかるが、ここにはかつて駅と山麓にある工場の間にインクラインが走っていた。現在はこのように何の変哲もないアスファルトの道路になってしまったが、駅から真っ直ぐになだらかな坂を登って行くあたりが、現役時代の光景を髣髴とさせる。坂の突き当たり、巻上機のあったと思われるあたりは現在住宅地として売り出し中で、目印のノボリが5月の空の下ではためいていた。



インクライン現役時代の姿が「トワイライトな鉄道」のコーナーで紹介されています。

>>思い出のローカル線<<
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再び裏道を辿りつつ、次は影森駅を目指す。途中の鉄工所裏の敷地には、倉庫がわりか、ダルマ状態の貨車が二列でズラリと並べられていた。近寄って見るとさすがに秩父鉄道の貨車だったが、形式は車両公園にも展示されているスム4000という物のようだ。

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国土地理院発行1/5万地形図
「秩父」(部分)昭和51年

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