今日はこのまま塩川沿いにダムまで下ってしまわずに、途中で左にそれて瑞牆山荘の方を経由して行こうと思っている。
それには峠下の黒森まで車道を一旦下ってから左へ分岐し、改めてかなりの標高差を登り返す必要があるのだが、今回はいい道を見つけて来た。
峠直下から入れる林道をつないで行けば、ほぼ等高線沿いに山荘の方へと抜けられそうなのである。
ブレーキレバーを握り締めつつ少し下って行くと、左手下の樹林の間から白い細道がチラチラと姿を見せだす。
入口まで行ってみると案内板が立ち、ここから始まる林道松平線、未舗装の砂利道が待っていた。
久々のダートにちょっと気合を入れ、パスハン車の本領発揮と嬉々として自転車を乗り入れる。
だが車道との分岐から少し下った後、すぐに道は一転してじんわりと登り基調になってしまった。
改めて地図を見てみると、この林道のちょうど中間地点あたりに派生して上方へ向かう支線の林道があるので、たぶんその入口までは登りなのだろうと覚悟を決める。
誰もこちらの道には入って来ないのであたりはひっそりとしている。
空には段々と雲も覆い被さって来て、何だか心細い道行きとなった。