ところがどっこい、「うゎー、やられた」と思わず声を上げてしまった。
このどん詰まりはニセだったのだ。折り返すと思われた道はその先で再びターンして、さらに谷の最奥部まで、登り口からここまでの半分程の距離を残している。
ほんとうの折り返し地点からが本格的な登りだと思っていたので、この思い違いには少々気落ちしてしまった。
しばし呆然と立ち尽くしていたが、我に返ると周囲の紅葉が美しく、落ち込んだ気持ちに若干の救いを与えてくれた。
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相変わらずフラットにならない坂道をヨタヨタと独り登って行く。
道幅が狭いので、もはやジグザグ走行も間々ならない。
時々足を着いてはスポーツ飲料で喉を潤し、僅かずつでもエネルギーを補充する。
ミツバチのエネルギー源(!?)と言われているこのドリンクは、私の中では「効く」事になっているのだ。
そんなこんなで体をだましつつ、やっとの事で本当の突き当りまでやって来た。
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