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 善光寺白馬電鉄 (2)  Icon Map

 信濃善光寺駅跡付近は、何となく道の周りが開けている様な雰囲気だったが、どこが駅だという確たる証拠は認められなかった。

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□ Photo-8

 そのまま進むと裾花川が屈曲した崖っぷちに出るが、川を渡ったその先はグラウンドになっている。ここで善白の鉄路は、蛇行した川を真っ直ぐに突っ切っていたわけであるが、その痕跡がグラウンドの向こう側にあるというので行ってみた。

 おぉ、あったぞ。橋台と橋脚が見事にセットで残っている(Photo-8)。周囲では結構護岸工事が進んでいるが、ここだけは今のところ撤去を免れている様だ。

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□ Photo-9


 しばし橋脚を眺めつつ感慨にふけるひととき...。ところで、ここで我々は重大な事実に気が付いた。道路がここで袋小路になっており、この先へ進むには遥か後方の山の中腹にへばりついている車道まで、今来た道を戻って登り返さなくてはならないのだ。(~~;)

 わっせわっせと登り返して、道路上から橋脚を見下ろしたのがこの写真(Photo-9)。川を渡った線路跡が、見事なカーブを描いて茂菅の方へと進んでいるのが見える。


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□ Photo-10

 車道から川向こうへまわり、その線路跡へと降り立って走ってみる(Photo-10)。車の来ないこの細道は、幸せイッパイの空間だ。しかしこの付近も、バイパスとなる道路橋が上空に覆い被さる様に作られるそうなので、こんなのんびりとした眺めもそう長くは続かないかも知れない。事実そんな前途を暗示するかの様に、重機が何台か路肩に入って動きまわっていた。

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□ Photo-11

 茂菅の方へと進むと、線路跡は家々の軒先をかすめて走る様になる。その家の一軒からおばあちゃんが一人出てきた。家の前の、低い石垣の上に座って何かを始める様だった。その石垣が何か変だゾ(Photo-11)!? さてこういうときは くわっち の出番になるが、彼が早速尋ねてみると、まさしくこれが茂菅駅のホームだった。鉄観音さまさまである。


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□ Photo-12

 家々の間を抜け、荒れ地の中の畦道をしばらく進む。右手は段々と崖が高く、左手は足元まで川が迫って来る。笹薮の中を薮漕ぎして行くと、目の前に電車断面の大きな 1号トンネルが口を開けて待っていた(Photo-12)

 近づくと、入口のすぐ奥で天井がドーンと抜けて、上から冬の日が射している。坑門も額の位置にクッキリと亀裂が入っており、崩れ落ちるのは時間の問題かも知れない。ここはこれ以上進むのを諦めて、一旦車道へと引きあげる。

 車道から逆側の線路跡へと降り、出口の方へと戻って行くと、何やら怪しげなホッパーやら工場の様な建物が続き、その奥にはこちらはしっかりとしたポータル(Photo-13)が残っていた。

□ Photo-13
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