クリエータ ID: パスワード: ※クリエータ以外の方は投稿出来ません。 特集No. [55] 特集タイトル 特集URL 特集コメント 2006年4月29日、日本で初となる本格的LRTとして富山ライトレールが開業した。今日本でもLRTへの注目が最高に高まっている。 日本の路面電車は、戦後急激なモータリゼーションの波に飲み込まれ、多くの都市で姿を消した。モータリゼーションを生き抜いた約20の路面電車は限られた予算の中で知恵を絞り、近代化を進め、21世紀初頭の今日まで生き残った。この貴重な遺産である路面電車を活かすべく、新世代にふさわしい都市交通機関、LRTとして再生させる試みが10年ほど前から始まっており、富山ライトレールはその努力が結実した物と言える。LRTは世界中の都市でどんどん導入されており、日本の都市交通もようやく世界のレベルに並んだと言える。 LRTと言う言葉は、1978年にカナダのエドモントンの近郊電車につけられた呼称である。その後、TramwayやStreetcarという名称の古くささを嫌った英米の都市交通機関が、次世代の路面電車をLRTと呼ぶようになった。 LRTの技術的な発展は、戦後路面電車を残した西ドイツにおける路面電車近代化から始まった。連接車による大容量化・専用軌道化・トランジットモール・一部地下化などLRTで採用されている技法は全てドイツで採用された。1970年代後半以降、路面電車が無惨にも衰退していたアメリカでもLRTがどんどん導入され、ポートランドなどLRT導入で大成功した都市なども現れたのである。 フランスはアメリカ以上に路面電車衰退が激しく、わずかに3都市に細々と路線が残るのみであった。1985年にナントで復活して以降、世界のどの国よりも早いペースでLRTを導入して行き、2006年夏には16都市にまで増加した。フランスは単にLRTを導入していったのではなく、どんどん新技術を開発し、世界のLRTの牽引役にまでなった。 日本でも、LRTの国産化技術の模索が始まり、アルナのリトルダンサー、近車・三菱のJtramがデビューした。フランスよりゴムタイヤLRTが輸入されて実験されている。架線なしLRTを目指して、バッテリーLRTも開発が進んでおり、日本においてもLRT技術開発の芽が出てきた。 世界を見渡せば、多種多様なLRTが存在する。ドイツでよく使われるのは、LRTを部分地下にして疑似地下鉄とした電車が多く走っている。カールスルーエから始まった鉄道線乗り入れLRTは、世界中から着目された。また、フランスではゴムタイヤ式のLRTが開発され、丘陵地などに適した乗り物として注目が集まっている。 多種多様にバリエーションに富む日本と世界のLRTを、一同に集めてみました。 修正 削除