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二和向台駅のこと
Icon Date: Thu, 2 Mar 2000

 はじめまして、吉井と申します。HP(特に新京成のページ)を楽しく見させていただきました。私は1973年生まれで、ずっと新京成の二和向台駅の近くで育ちました。でも、昨年11月に日本を脱け出し、現在は中国吉林省の延吉という寒い町で日本語教師をやっています。

 「新京成の思い出」のページで二和向台駅が「通過」となっていましたので、不十分かとは思いますが少し書こうかと思います。私が知っているのは京津−新津間を除き全線複線・基本6両運転の時代です。
 1975年に大仏−くぬぎ山間が複線化され、そのころから6両が普通になったようですが、私は2才だったので単線・4両の時代にも乗っていると思いますが覚えていません。ですからH.Kumaさんの時代とは少しずれるかもしれませんがお許し下さい。

 私の家は二和の駅の北側にあります。そのため、下り電車に乗るためにはいったん線路の向こう側へ行って改札口を通ってからまたこちら側の下りホームに来るという格好になります。
 構内踏切の時代は、下り電車に乗ろうとして、道路の方の踏切で電車が通過して駅に進入してしまっても、「待ってくださーい」と叫びながら、切符も買わずに走っていけば乗せてくれました。のどかな時代でした。同じような構造の前原・滝不動・三咲でもそうだったかもしれないです。

 私が中学生のころまではかつてはホーム上屋が松戸方の4両分ぐらいしかありませんでした。今は8両分全部に上屋がつけられましたが、4両分しかなかったころは三咲小の立派な桜の木が見えて、春になると満開の桜がとてもきれいでした。
 また夏にはプールの子供たちの声が聞こえていたんですが、壁ができたためにそれもあまり聞こえなくなりました。季節感がなくなってしまったみたいでとても残念です。

 二和の駅の便所(トイレというより便所。実際に「便所」と表記してあった)は新京成標準型とでも言うべき男女の区別などない、駅舎と別棟の小屋でした。数年前まで初富に残ってたのが最後で、今はどの駅にも残っていません。個室はすごい臭いを放っていて子供ながらに恐怖感を感じ、入ったことはありませんでした。

 私が小学校高学年のころから駅構内の踏切を廃止するために跨線橋化・橋上化されましたが、二和の駅はけっこう早いうちにそれが行われた気がします。それら「改造」の初期のころは跨線橋化でした(元山のようになぜか立派な橋上駅に変わった例もありますが)。ですから二和も跨線橋です。
 上りホームはけっこう大規模に直しましたが、下りホームには昔の面影が残っており、松戸方の2両分ほどは、木製の壁と椅子(壁と一体になっている)、低い上屋が残っています。また、松戸方先端はコンクリートの色の違いでかつての構内踏切に降りる階段の跡を見ることができます。

 かつては鎌ヶ谷大仏行という列車がありましたが、二和で大半の人が降りてしまい、二和−大仏間はほとんど人が乗っていませんでした。赤い電車の時代には鎌ヶ谷大仏駅周辺にはほとんど人家はまれで、駅前といえば「ゲンバ」という名の雑貨・食料品・タバコなどを売る店が1軒あるのみでした。私自身、子供のころに鎌ヶ谷大仏駅周辺にあまり行ったことがなかったような気がします。
 ところで、鎌ヶ谷大仏から船橋駅行のバスに乗ると一つ目の停留所が「配給所前」なのですが、停留所名の由来をご存知ではないでしょうか?かつてそのバスに乗って通勤していたことがある祖母に聞いてもわからないと言います。

 こんなところでしょうか。赤い電車全盛のころは夏は暑くてうるさい電車(冬もヒーターが効きすぎるのでお尻が熱い)はイヤだったのですが、なくなると非常に懐かしく思います。私は新高根の船橋東高に通っていたのですが、ときどき電車で行くことがあると(普段は自転車)、そのころはすでにラッシュ時のみの運用になっていた赤い電車をわざわざ選んで乗ったりしました。
 同じように今は、8800・8900の増備で出会うことが少なくなった800系が来ると少し嬉しく思ったりします。文章を見るところH.Kumaさんが通っていらした小学校は高根台第一小のようですね。屋上から眺める新京成のカーブを赤い電車が唸り声を上げて走る姿は、さぞかしいい景色だったことでしょう。

 私の一時帰国は7月の予定なのですが、そのころには薬園台の駅も新駅になっていることでしょう。新鎌ヶ谷の東武接続はこちらへ来る2日前にできたため、大急ぎで体験してから中国へ来ました。今は二和あたりから船橋へ行くのはそのルートがいちばん速いかもしれません。

 長々と書いてしまいました。これからもHPをときどき見させていただきます。どんどん楽しいページにしていってください。期待しております。

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 吉井 成輔
 Yoshii Daisuke
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