May 2019

成増(東武) ~ 地下鉄成増

東武練馬から東上線の各停に乗り、2駅ほどで次の目的地「成増」に着く。 ここから乗り換える先は地下鉄成増、"地下鉄の"「成増」駅でなく、「地下鉄成増」というのがそのまま駅名になっている。 当初は営団地下鉄時代に「営団成増」として開業したものが、民営化により東京地下鉄となった際に改称されたそうだ。 実はお隣にもう一つ地下鉄を冠する「地下鉄赤塚」駅があるが、どうせなら東京の一番端っこにある方が良いだろうとの判断でこちらにやって来た次第。

東武東上線 成増駅

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島式ホーム2面4線、この駅で折り返し池袋行きとなる列車も多数存在する。板橋区内最西端の駅となり、次の和光市駅は埼玉県である。

成増駅改札口

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橋上駅舎内(改札外)には東武系列の商業施設「EQUiA」があり、飲食店や高級スーパー、雑貨、和洋菓子店などが展開している

東上線のホームから橋上駅舎に上がり、改札を出て駅前広場に降り立つ。 ホームに対して駅前は標高が一段高い位置関係となっているようで、広場へ降りる階段の段数は申し訳程度しかない。 駅前には、先ほどの東武練馬と違って小規模ながらもちゃんとしたロータリーがあり、真ん中の島には交番が建っている。 割とゆったりしているせいかあまり私鉄の駅頭という雰囲気ではなく、一昔前の国鉄駅前という風情である。 バス停には東武のほか、西武バスも近くで仲良く発車待ちしている光景が見られる。

成増駅南口

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南口通路から駅前広場は階段10段程度で降りられ、ホームが一段低い位置にある事が分かる。駅を出入りする人は多いが、乗り換えを急ぐ風情の客はいないようだ

南口駅前広場

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全体的には「昭和」な駅前風景と感じた。横断歩道を渡ったロータリの真ん中には、交番やトイレと小規模なタクシープールがある。

南口駅前通り

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路線バスは東武、西武、及び国際興業バスが駅前に乗り入れている。ロータリーを後に歩き出すと、すぐ向こうには川越街道との交差点の信号が見えて来た

さて、乗り換えである。 駅前ロータリーを出て最初の角、左手を見ればもう地下鉄入口が口を開けて待っていた。 以上、終わり。 …ではあまりにも撮れ高が足りないので、近辺をもう少しブラブラしてみることにしようか。 というわけで、とりあえず地下鉄成増駅は一度スルーして、目の前の川越街道を信号で渡る。

地下鉄成増駅入口

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川越街道との交差点角左手にある、みずほ銀行の所が一番近い地下鉄入口だ。地下道で直結すれば便利そうだが、それ程の需要は無いのだろう

地下鉄の上を通る街道を右手へ進み、左折して裏道に入れば、大通りの喧騒から隔絶された静かな一帯となる。 緩く下りつつ小ぶりなマンションやアパートなどの建ち並ぶ住宅街の中を3ブロック程進むと、小さな川を渡る橋(子安橋)があり、その前後に白い標識が立っていた。 橋の真ん中に立ち後ろを振り返ると「ここから練馬区」、前方には「ここから埼玉県和光市」と書かれている。 そう、ここは東京都と埼玉県の都県境なのである。 埼玉との境と言うと荒川を思い出すが、ここではこんな小さな用水路のような川(白子川)が県境になっているのが意外だ。

子安橋

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画面奥手の方から、白子川に向かってゆるい坂道を降りて来た。ここまでが東京都練馬区で、写真の反対側、白子川を渡った先が埼玉県となる

子安橋

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橋を渡ったその向こうに「埼玉県和光市」の標識が立っている。さらにその背後には緑濃い崖線が迫っており、地形に大きな段差のある事が分かる

ここまでなだらかに下って来たが、橋を渡った先は急峻な崖となっており、そこを細い石段が登っている。 地図上で「百段階段」の表記があるのがそれで、実際に100段あるかどうかは不明だが、この上にある住宅地との間を結ぶ生活道となっているようだ。 既に前半の取材で足に来ていたので途中までしか登らなかったが、その間だけでもかなりの人数とすれ違った。

百段階段

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百段階段の中腹まで登り、振り返って下界を見た風景。道は極狭だがここを徒歩で通行する人は多く、駅方面への近道となっているのが分かる

再び橋を渡って都内側に戻り、ホームセンターの前を横切って川越街道へ出る。 向こう側に「なりますスキップ村」と書かれたゲートが見えたので、それをくぐって駅前の方へ。 このあたりは多くの商店が並び買い物客も多く、地域の商店街として活気を呈している。 スーパーの角を曲がって線路際へ向かうと踏切があったので、そこを渡り北口駅前へと回ってみる。 こちら側も地形に高低差があるようで、広場はホームよりさらに一段低い位置になっており、駅とは小規模なペデストリアンデッキで結ばれていた。 駅前には商業施設のビルが立ち、東武の駅なのに西友が入っているのが少々違和感がある。

なりますスキップ村

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写真は、川越街道からスキップ村の通りへ入って来て、振り向いたところ。飲食店やスーパー、各種チェーン店などが並び、成増南口では一番繁華なエリアだろうか

成増駅北口駅前

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庶民的な南口に比べると北口は再開発が行なわれたようで、大型のビルがあってスッキリとしている。左手のビルは複合施設「アクト」で、西友や成増アクトホールが入る

再び東武の駅構内に入って改札前を通り過ぎ、先ほど通った南口を出てすぐの地下鉄入口から地下道へ。 ちょっと場末感のある通路を奥へと進めば、当たり前のように地下鉄の改札が目の前に現れた。 自動改札機にタッチし、これで乗り換えは完了!  だが、ここから乗って自宅へ帰る経路を調べると、何度条件を変えて検索しても、まず東上線の成増まで徒歩で戻れと出てしまう。 してみると、ここはやっぱり乗り換えてはいけない駅なのかも知れない…

地下鉄成増駅改札口

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ザ、地下鉄という感じの、至って標準的でノーマルな改札まわり。少々薄暗い照明が、落ち着いた雰囲気(!?)を醸し出している

地下鉄成増駅ホーム

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ホームドア装備の島式ホーム1面2線。副都心線は東西線の快速に次いで急行運転を行なっており、急行列車はこの駅を通過して行く

所要時間★★★★★地図上約4分(今回50分)
便利度★★☆☆☆近いが、乗り換える意味が不明ww
面白度★★★☆☆意外と起伏に富んだ地形で楽しめる