荏原中延から旗の台まで行って大井町線に戻り、終点の構のロまで乗ってJRの武蔵構ノロ駅へ乗り換え。 そこから南武線で登戸へ移動して今度は小田急線へとお乗り換え。 この2回の乗り換えは徒歩だがどちらも短距離かつ屋根付きデッキで移動出来るので、企画としては面白くない。 楽ちん過ぎて困ったものだ(笑) 小田急の登戸駅は、ここまでが複々線になってから初めて来たかも知れないが、外側ホームから次々発車してゆく普通列車を背中で見送りながら、なかなか来ない急行を侍つ。
小田急の徒歩乗換と言える駅は、都内に限定すると然程多くはない。 ところが神奈川まで範囲を広げると、例えば海老名とか厚木とか足柄とか、段々とんでもないものが候補に浮上して来てしまうので大変危険なのだ。 てなわけでこれから向かうのは都内の町田駅、神奈川に思われがちな街として知られる(笑)、東京都 町田である。 昔、立川がまだ今みたいに発展していない頃、八王子も通り越して町田まで頻繁に買物に来ていた。 青梅沿線住民にとって、町田はちょっとした都会だったと言える。
島式ホーム2面4線の主要駅でロマンスカーも殆どが停車する。乗って来た急行は8000形で、小田急顔なき今となっては通勤車の中で最古参となろうか
改札口の非常に多い町田駅だが、ここはJR町田駅との連絡口となる西口改札。ホーム下には他に北口、東口、南口、ホームから階段を登ると小田急百貨店口となる
登戸から乗り込んだ急行電車は、先行した各停と途中駅で連絡しつつひとしきり快適に走り、小田急百貨店の下に潜り込んで町田駅のホームへと停車。 ここは境川の段丘崖斜面にある駅で、新宿方は地上だが小田原方は高架となっている。 いつ来ても多くの乗換客でごった返している改礼口を出て、まずは駅方面とは反対側の地上へと出て駅全体を眺める。 こちら側はホームのすぐ先に踏切があって細い道が線路を渡っているが、これは八王子と横浜方面を結ぶ「絹の道」で、舗道の脇にそれを示す道標が立っていた。
新編武蔵風土記に「神奈川道」と記された原町田中央通りは、八王子方面から横浜へと生糸が運ばれるルートであった。この碑は、昭和58年に地元商店会が建立したものとの事
再び乗換ロ改礼の方へと戻り、階段でペデストリアンデッキに登る。 デッキ上の通路を真っ直ぐ行って左へ曲がればその先に、もう町田駅前の空中広場が見えて来る筈だ。 距離的に少々歩くので町田を今回取り上げたが、ここも屋根付きなので雨天でも大丈夫。 ところがその後ショートカットする斜めの通路が出来た様で、そちらの方は屋根が無いが若干の近道となった。 僅か数分の移動で乗り換え完了だが、侍てよ? この駅の改礼ロはもう一箇所ある。 いつも利用していたのはむしろそちらの方なので、この際蛇足として裹通りを散歩しながら行ってみる事にしよう。
正面の屋根付きが昔(私が通っていた頃)からある通路で、突き当りを左へ行くとJR町田駅、左斜めに分かれて行くのが後から出来たショートカットの近道ルート
東急ツインズ裏手に伸びるパークアベニューは、渋谷センター街的な雰囲気のプロムナード。左から2軒目4階建てのビルが、かつて私の御用達(笑)だったイトイサイクルだ
相変わらず買物客で賑やかな町田駅前には、昔の東急百貨店が町田東急ツインズとなって営業を続けている。 その裏手に回り、商店の並ぶ路地へと入る。 まず視界に入って来たのは「イトイサイクル」、そう、私は自転車関係のパーツやグッズを見に来る際、ここまで遠征する事があったのだ。 当時はまだネット通販は一般的でなかったし、地元のショップで置いてなくともここは品揃えが豊富で現物を確認する事が出来たからだ。 実際にここで購入した事は殆ど無いので申し訳ないが、ショールームとしてかなり活用させてもらった次第である。
パークアベニューを歩いて行くと、次のブロックからそのまま町田ターミナルロードへと繋がる。左手に行列の出来ている所が、町田仲見世アーケードの入口となる
飲食店も多いが、こういった地元密着の商店なんかも並んでいる。アーケード構造としては天井も低く、秋葉原高架下パーツショップみたいなどこか怪しげな空気も…
そこから先は飲食店が多くなるが路地裏という感じではなく、雰囲気としては渋谷センター街を小規模にしたような雰囲気だ。 その中で唯一昭和臭のプンプン漂う一角が、出た !「町田仲見世」のアーケード。 歩いて行くと、行く手に何やら行列の出来ているのが見えて来るが、それがアーケード入口の目印となる。 いや、アーケードと言うのは正確でないかも知れないが、うなぎの寝床のような長屋の中に通りを一本通し、両側に屋台を並べたような格好になっている。 しかし本家浅草にしろ立石にしろ、「仲見世」と名が付くと何でこうも人情味溢れる軒並みに仕上がるのか不思議でならないが、ここも又そんな店々が薄暄い屋根の下に集っているのである。 そんな仲見世を一通り往復して満喫した後、さらに少し進めば大きなビルの並ぶ通りへと斜めに突き当たる。
ここが旧原町田駅のあった辺り。広場こそ残っていないが、今も駅前の雰囲気はある。右手のビルが駅跡に建ったもので、渋谷の次に出来た東急ハンズ町田店が昔入っていた
こ存知の通り、ここが旧「原町田」駅となり、かってはこの駅前から今歩いて来た通りを経て、小田急「新原町田」へと乗り換える客が往来していた訳である。 私自身はその時代の町田は未経験で、来るようになったのはJRの駅が小田急寄りに移転して行った後の時代だ。 では何故こちら側を利用していたかというと、原町田駅跡に出来たビルにその頃「東急ハンズ」が入っていたからという理由だ。 当時はビル全体が売場で、模型関係も結構充実していた様に記憶している。 残念ながら今は規模が縮小され、駅前の東急ツインズ内フロアの一部に場所を移している。
まちだターミナルビル「ミーナ町田」に直結する町田駅ターミナル改札口。「ターミナル」という名の改札口は珍しいが、非常にコンパクトで駅務室も小さい
ここが旧駅前であったという経緯から、周辺の人達に配慮してこちら側にも残された改札ロ。 今回の仕上げとしてそこからホームへと向かうが、相変わらず一直線の通路が延々続き、その距離の長いこと長いこと。 駅が移動した分だけ通路を設けて、元の位置まで改札を引っ張って来たのだから、それも無理からめ事ではあるが。 窓から覗くと、各訳停車が遠くのホームに停まっているのが見えた。 という事は問もなく快速が来るな?と判断し、私は歩を速める。 たとえ駅改礼内に入ってから電車到着の案内放送を聞いても、ここはうかうかしているとそれに乗り遅れてしまう可能性が高いという事を、肝に銘じておく必要が充分にあるのだ。
改札を入って突き当りを右折すると、目の前に長~い通路が現れる
その通路の先端が跨線橋の入口になっていて、八王子方面は左へ
跨線橋から眼下の線路を覗く。ホーム中ほどに電車が停まっているのが分かる。遠くに見えるのが中央口のある橋上駅舎
跨線橋の階段を降りても、まだホームまで通路が続く。オーイ、乗り場はまだかぁ~
ホームに出ても両サイドはまだ柵でガードされていて、ここに電車は停まらない。うゎッ、快速電車が来ちゃった、走れ~
所要時間 | ★★★★☆ | 地図上約4分(今回約20分) |
便利度 | ★★★☆☆ | ターミナル口は遠い(当たり前ww) |
面白度 | ★★★☆☆ | なかなかディープな町田仲見世 |