June 2018

蒲田(JR)~ 京急蒲田

2回目の取材日、まずは蒲田へとやって来た。 東京駅から乗った京浜東北線南行が蒲田止まりなのは好都合だったが、そのまま回送電車となってしまいしばらく停車する様だったので、発車の駅メロを聞く間もなくホームを後にしたのが少々心残りだ。 ここのメロディは言わずもがなの「蒲田行進曲」、いつも聞きなれた人には何でもないだろうが、時々聞く身にとっては元気の出る曲である。

蒲田駅ホーム

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大きな橋上駅舎で上を覆われた蒲田駅ホームは、昼なお薄暗く圧迫感がある。回送電車なので2番線に到着した

これから乗り換える先は「京急蒲田」で、距離として遠くはないが乗換便利という程の近さでもなく、絶妙な間柄の両駅である。 改礼を出てまずは南口へ… もちろん乗り換えとしては東ロなんだが、蒲田へ来たからには表敬訪問しなければならない場所がある。 通路を抜けて行くと正面が開けて東急の蒲田駅、大屋根で頭端式のターミナルはもちろん魅力だが、目指す目的地は駅の外だ。 階段を下って駅前から少し歩けば、赤と黒の看板が見えて来る。 そう、ここ蒲田は「ユザワヤ」の本拠地である。

さすが実質上の本店だけあって、5,6,7号館と建物の並んでいる光景は壮観であるが、それぞれの規模は然程大きくないようだ。 特に買物はなかったが、7号館に入って2階へ行って見ると、片隅に鉄道模型売場があった。 ほんの気持ち程度の面積で、昔よく通った吉祥寺店にあった売場とは比べるべくもないが、津田沼の様に模型売場ごと無くなってしまうよりはまだましかも知れない。

南口駅前のユザワヤ群

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駅前に並ぶユザワヤ、現在は5~7号館までが営業中だが、10号館まで存在した時代もあったらしい。かつては1~4号館もあったのか?はよく知らないww

東急高架下のバーボンロード

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蒲田西口駅前となる東急線北側の一帯は、飲食店の続くサラリーマン御用達の通りが多い。ここはその一つで、左側の店舗は東急の高架下に位置する

ユザワヤを出て路地をうろついているうち、東急のホーム下に出た。 その南側は割りとスッキリした道路になっているが、下を潜って北側へ出てみるとこちらはゴチャゴチャしたなかなか魅惑的な路地が延びている。 くいだおれ横丁、バーボンロード、サンロードカマタ、きっと夜になれば会社帰りの人達でごった返す横丁、千鳥足で徘徊する酔客達の喧騒が聞こえて来そうな一帯であった。

蒲田駅東口

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駅東口では現在グランデュオ蒲田の東館が営業中だが、元は駅ビル「パリオ」をリニューアルしたもの。建物自体は昭和37年に出来たという、かなりの歴史を持つ

大田区役所

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かつての蒲田駅荷扱所跡地に建てられた民間のビルであったが、所有社が倒産して無人化、その後、庁舎建替を検討していた大田区が買い取ったという経緯

さて寄り道はほどほどに切り上げ、乗り換えルートへと戻る。 東口駅前には大田区役所の入る大きなビルが聳えているが、この敷地の地下には蒲蒲線を通す為の空間が確保されているという。 その計画自体、今どうなっていて今後どうなるのか把握していないが、少なくともそれが実現していたら、徒歩乗換の企画で私が蒲田を訪れる機会は無かったであろう(笑)

アロマスクエア

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高砂香料工業の工場跡地を再開発し1998年に竣工、香料にちなんで「アロマ」の名が付された。ここは戦前には松竹蒲田撮影所のあった場所だ

駅前広場を背に少し歩けば、近代的なビ儿が建つアロマスクエアという一角に出る。 ここは香料工場の跡地を再開発したそうで、「アロマ」という命名もそこから来ているという。 そして戦前ここにあったのが松竹蒲田撮影所、そう、「キネマの天地」縁の場所なのだ。 そして蒲田行進曲は、この撮影所の「所歌」として歌われていたという。 ところが映画にもなった、つかこうへい作の戯曲「蒲田行進曲」はここでなく京都太秦にあるライバルの東映撮影所が舞台、その背景を調べると色々面白いが、ここでは割愛とさせていただく。

京急あすと蒲田

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ここから京急蒲田駅前まで約200mほど、ちょっとオシャレなデザインの屋根の下に商店街が続く。入口左脇に「京急蒲田駅近道」の立て看板がある

京急蒲田駅西口

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京急蒲田駅は2012年に高架化が完了し、上下線重層構造のホームとなった。駅前はロータリーとなっているが、以前はここまで商店街が延びていたようだ

アロマスクエア前から、ボンエルフ状のデザインとなった「さかさ川通り」を経て進むと、道路向こうにアーケードが見えて来る。 その入口には「京急あすと蒲田」と掲げられ、「駅近道」との看板も見えるので素直に従って歩いて行くと、程なくして京急蒲田の駅前広場に辿り着いた。 目の前には大要塞の様な3層構造の高架が見えているが、駅前の一等地に妙安寺とか蒲田八幡神社等の神社仏関が並んでいるのも、なかなかに特徴的であった。 京急蒲田は縦列停車の出来る特殊なホーム構造で、3階の上りホームへ上がると後方の5番線に始発の各停がガラカラで待っていたのでそれに乗車。 電車は発車すると前方の6番線ホームを通過し、一路終着の品川へと向かって加速を開始した。

蒲田八幡神社

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駅前にある蒲田八幡神社。境内には末社として天祖神社や稲荷神社が、又すぐ隣に隣接して妙安寺がある。裏口から駅前広場側の道路に出られる

5番線の普通「品川」行き

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品川方面行きの出る地上2階のホーム。切り欠きの奥が5番線、手前が6番線で、奥のホームを発車した電車は手前の6番線を通過してから駅を出る

所要時間★★★☆☆地図上約11分(今回はブラブラ約45分)
便利度★★★☆☆商店街なので何でもある
面白度★★★★☆ついでにユザワヤで買物を