Jul, 2015

「下高井戸」京王線/東急世田谷線

まず手始めにやって来たのは京王線の下高井戸。 ここは乗換駅なのに急行が素通りしてしまう。 乗り換える相手が他社の東急世田谷線だからか? 戦時期は同じ大東急傘下となって運行していた過去もあるが。 軌間も同じ1,372mm、これは今となっては貴重な都電ゲージ同士だ。 本線のホームは相対式で少しカーブしており、八王子方には橋上駅舎が覆い被さっている。 世田谷線の線路はそこへ斜めに寄り添うように、南側から専用ホームへと進入して来る形だ。 乗り換えは一度改札を出て通路を進み、階段を降りると頭端式の低いホームに至る。 乗車側は改札口で仕切られているが、降車ホームの方は通り抜け自由。 ここは駅正面から裏手へと抜ける通路の役割りを兼ねているのが面白い。

京王線ホーム

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上りホーム新宿方から下り八王子方面を見る。全体が緩くカーブしている

京王線ホーム

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上りホーム八王子方。下りホームと並ぶ世田谷線乗り場が見える

京王線改札口

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改札を出て、通路途中で左へ階段を降りると世田谷線(東口)

駅西口・世田谷線入口

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右手が改札を経て乗車ホームへ、正面は改札の無い降車ホーム

世田谷線ホーム

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右が乗車ホーム、こちらの降車ホームは自由通路も兼ねる。奥が東口階段

駅舎から駅の外へと出てみる。 この日は猛暑で日中の気温は35℃近辺にも達した。 しかしてそれに負けず劣らず、この駅周辺は「熱い」のである。 頻繁にやって来る電車をさばく駅前踏切の存在感が大きい。 しかも線路に対して斜めにハスっているのが心憎いではないか。 踏切の前後は地域密着の商店街で、市場の古いアーケードもいい味を出している。 行き交う人通りも多く、車は遠慮がちに徐行しつつその間を通過して行く。 時々鳴り出す警報機の音は、付近に活気を与える良きBGMとなっている。

下高井戸駅舎

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丸い部分がメインの西口。線路挟んで左手斜めの側面に北口がある

駅前商店街

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駅前にある斜め踏切は、車道よりグリーンの歩行者帯の方が幅を利かせている

下高井戸駅前市場

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レトロなアーケード屋根がいい感じ。左右の建物内に市場の店舗がある

駅前通り

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こちら側は「日大通り」、線路の向こう側は「駅前通り」

少し裏手へと歩を進めると、駅を出る世田谷線の踏切があった。 線路は複線であるが、ホームへ入る部分で一本に絞られている。 そのポイント整備だろうか、炎天下に多くの作業員が線路の上で黙々と動いていた。 踏切を渡ると京王線の長いホーム裏手となるが、その一角のマンション通路に並んでいる人達の姿が見える。 階段下には遠慮がちの小さな案内板、見ると映画上映のスケジュール案内だ。 ここは「下高井戸シネマ」、昨今貴重な名画座であるが色々と変遷があったようだ。 さらにホーム端まで歩いて行くと、踏切の前には古い建物の畳屋さん。 これは、店先を通り過ぎた時にイグサのいい香りで気がついた。 歩いていて鼻ですぐ感じられる商売は、畳屋とお茶屋ぐらいだろう。

駅裏手の世田谷線踏切

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駅から斜めに出て来る世田谷線。線路沿いの路地は「玉電通り」だ

世田谷線線路

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写真では閑散とした感じだが、電車は5~6分毎にやって来る

下高井戸シネマ

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ごく普通のマンション2階が映画館。こういうの、うちの近所にも欲しい

京王線踏切と畳店

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京王線ホーム新宿寄りの先にある畳店。歴史を重ねた店舗入口が味わい深い

駅に戻り京王線の電車を眺めていると、構内に工事予告の告知が貼られているのに気付いた。 ここも行く行くは高架化される事になるようだ。 そうなると、世田谷線だけが地上に残るのだろうか。 いずれにしろ、駅前の風景は一変してしまうに違いない。

さてせっかくなのでここから世田谷線の電車に揺られてみよう。 世田谷線はバスの様に車内での改札が基本だが、下高井戸では乗車ホームに改札が設置されている。 PASMO、Suicaも使用可能なのでタッチしてホームに入り、電車を待つ。 やがてアップルグリーンの編成がやって来て、向こうの降車ホームにたくさんの客を降ろした。 その殆どの人は、京王線の改札口へと向かう階段を足早に登って行った。

駅西口正面エントランス

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エントランス上部を覆う丸いガラス屋根が好ましいアクセント

乗り換える人々

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電車から降りた人々は、降車ホームの先にある乗換口階段へと急ぐ