続いて馬込車両検修場の方へ行ってみましょう。 左の写真は春に撮影した時のものですが、池上本門寺の方から山を下って来ると住宅街の先にこんな光景が拝めます。 この陸橋は道々女木(どどめき)橋と言って、都営線ウォッチャーの間では有名な観察ポイントになっているそうです。
その橋の上から覗くと、建物の裏手には警戒色や白色に塗られたモーターカーがたむろしています。 車が出入りするためか、このエリアは路面軌道になっていて雰囲気が良いですね。
その反対側を見ると、さりげなくこんなものが置いてあったりしました。 なかなかの模型的な眺めで、ちょっとグッと来てしまいます。
小さなE5000形電気機関車が居ました。 浅草線内を自走出来ない大江戸線の車両をここまで引っ張って来る任を負った、地下鉄には珍しい存在の機関車です。 前回もここで見たので定位置のようですね。 奥ユニットの2丁パンタが浅草線用、手前の1個が大江戸線用のパンタだそうです。 車体が小柄な所と塗装が何となく井川線の機関車を連想させます。
留置線にはズラリと並んだ5300形、これだけ揃うとさすがに壮観な眺めです。 浅草線の電車では現在これが唯一の形式、そのVVVFが奏でる爆音から、某方面では「交通局の白い悪魔」と呼ばれる存在でもあったりして。
さてその留置線の一番はじに、他のとはちょっと様子の違う線路が一本。 良く見ると軌道中央に何かが設置されてますね。 これ、大江戸線で使われているリニアのリアクションプレートとの事で、浅草線と大江戸線の両方の車両が入れる試運転線なのだそうです。 架線柱にも昇降装置が付いてるのが分かりますか? 大江戸線はトンネル径が小さいですから、架線位置も低いのです。
ここは他社線の車両も留置されるのですね。 引き上げ線の方から京成の3000形が入線して来ました。 工場公開時には京急・北総等も含め、色々な車両が並んでいる風景も見られるようです。
敷地の外れ、一番道路寄りに、地下からカーブしつつ地上へ上がって来る連絡線があります。 西馬込駅がホームの上にコンコースを設けずわざわざ階下に持って来たのは、線路を道路直下の浅い位置におき、これら地上施設と連絡する線路勾配を緩める必要があったからなのでしょうか。
後ろを振り向くと、橋の下を潜って反対側はこんな感じです。 防音の為か、マンションの脇あたりには庇が設けられていますね。 連絡線は検収場の横を駆け上がって来ますから、電車は一旦かなり先まで行って折り返して来ないと入れません。 その折り返しの為の引上線は、第二京浜と併走するような形の高架線になっています。
そして、国道とこの高架は街区に対して斜めに走っている関係で、街路と国道とは斜めの交差点を形成します。 その為に、これをオーバークロスする高架は、このような長スパンの鉄橋が必要になってしまうわけです。 ここは街路と共に駐車場も跨ぐようになっていて、さらにその長さに拍車をかけてます。
すぐ先は線路終端部で高架がプッツリと切れているので、決して電車が渡り切る事の無い、何だか勿体無い立派な鉄橋です。 線路の真正面にはマクドナルドが行く手を阻んでいますが、ここは本線ではないので、これ以上延伸されるのを心配する必要はなさそうです。
そんなわけで、気になっていた西馬込近辺の様子がわかって、何だかスッキリとした気分です。 こんど京成電車で「西馬込」行きに乗る機会があっても、頭の中がモヤモヤするような事はないでしょう。 次はどこの終点に行ってみようかな…