飯田橋駅の東京寄りホーム端より、飯田町駅跡を遠望する。右手のカーブ内側一帯がその敷地で、画面一番奥の高層ビルが JR貨物本社だ。

駅跡は再開発されて複合都市空間「アイガーデンエア」となった。アイガーデンの「アイ」は飯田橋のイニシャルも現している。ガーデン エア タワーは、2003年3月完成の 35階建て高層ビル。飯田町の新しいランドマークだ。

JR貨物本社の入る飯田町ビル。設計施工を担当した大和ハウスの本社ビルも兼ねる地上23階建て。中央線と首都高5号線に面して聳えている。

アイガーデンエア敷地内の案内板。このあたりの広場は、建築基準法に基づく総合設計制度により設けられた公開空地... だそうだ。

フロントフォーラムは多目的広場。タイル模様は何となく線路を意識してる？　その線路に導かれて進む正面奥は、レストラン街「アイ ガーデン テラス」。ちなみに、かつての線路はこれと直交する方向だった。

このあたりには昔から新聞社や印刷関係の会社が多かった為、後に貨物駅内に紙流通センターが開設された。紙を満載したパワム（パレット積み有蓋貨車）がやって来た時代も、もう早、昔話になってしまった。

跡地の南西側に建つ 東京しごとセンター。東京都が設置した「しごとに関するワンストップサービスセンター」との事で、いわゆるハローワークとは違うようだ。

日本橋川沿いのガーデンウォークから JR貨物本社ビルを望む。かつての線路は、そのJR貨物ビルの方から画面手前方向へと伸びて来ていた。

中央緩行線車内より飯田町駅跡方向を撮影。奥手ビル群の中で茶色のホテルエドモントの建ち方は、斜めに分岐していった線路跡の向きを微妙に示している。

神田川に架かる万世橋上から、万世橋駅跡を望む。この高架線の光景はお馴染みの眺めだが、駅現役当時の姿を最も良く残している部分だろう。中は現在、交通博物館の展示物が納まっている。

万世橋駅、正面側。かつて、辰野金吾の設計した煉瓦積みの豪奢な駅本屋が建っていた場所。2階には食堂があり、かの内田百間「阿房列車」の中にも、ここで食事をした記述が出て来る。

駅高架部（左）と、万世橋欄干（右）の意匠。どちらも、実に時代色豊かな造りをしている。初代の橋（今より若干上流にあった）は東京で初の石造りの物だったため、時の東京府知事が「万世橋（よろずよばし）」と命名したが、人々が呼んだ「まんせいばし」の音読みが一般的になったとの由。

中央通りを隔てて、交通博物館正面を望む。近来の高架線に比べると、桁下は低めに出来ているようだ。

交通博物館入口。ここで入場切符を買い、ワクワクと館内へ向かったのはいつの日か。訪れた回数も、親に連れられて、学校の遠足で、長じて秋葉物色のついでに等、数限りなく。

交通博物館ビル。思えばこの建物も近く取り壊されてしまうのだ。この階段踊り場部分の造りなどは、昭和レトロで胸にぐっと来るものがある。

万世橋〜神田間の高架橋。北東（カーブ外）側の面はコンクリ地が露出しており、殺風景。

万世橋駅跡、高架橋隅部の凝った仕上げ。橋台はもう一線分架けられるか？と思える程の、余裕の作りだ。

昭和通を渡るガーダー橋。とても立派で重々しいが、反面、道路中央の鉄ビーム橋脚は少々頼りなげに見える。

万世橋〜神田間の高架橋。南西（カーブ内）側は開通時の煉瓦積み装飾の姿が良く残されている。上部の意匠は、万世橋駅の部分と同じだ。

高架橋南西（カーブ内）側の遠望。連続する美しいアーチの中は、ギターショップ、ビアホール、あるいは駐車場になっていたりする。