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千葉中央行きがホームへ進入

- 京成津田沼駅 -

 今日は京成津田沼で新京成へと乗り継ぐのでここまで。だが電車を降りてその前に、久し振りに駅構内を観察して歩こう。ホーム間の連絡は昔は橋上駅舎しかなかったが、その後成田方にもう一本乗り換え専用の跨線橋が新しく出来た。その上に立って下り方向を眺望してみると、上下線及び新京成を含め 3本のホームから延びる 6本の線路が複雑にからみつつ、あるものは途中で途切れ、あるものは他の線を横断して千葉方面と成田方面の 2方向へとまとまって行く。この眺めはいつ見てもダイナミックで飽くことがない。


 大きなガラス窓から冬の陽光が射す跨線橋から階段を降りて、上りホームへと立ってみる。ふと気がつくと、ホームの柱の一つに札が掲示してあり、毎朝上りの一本は最後尾一両が「行商専用車」である旨書いてある。いわゆる担ぎ屋さんの専用車で、かつては専用の列車があったぐらいだが、最近はさすがにその数はかなり減ってしまったらしい。

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左が千葉、右手が成田方面という不思議 行商専用車です

 ホームの横には留置線が 2本寂しげに延びているが、ここには以前津田沼第一工場があり、新津田沼にある第二工場と共に車両の検修業務などを行なっていたのだ。その後どちらも手狭となって、宗吾車両基地へその任を移した後に廃止になっている。留置線はその忘れ形見と言えるだろうが、当時はもっと多くの線路が車庫へと延びており、赤電や青電がたむろしていたのが懐かしい。



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留置線の奥は駐輪場か


 留置線の奥は駐輪場になっているが、何となくこの建物、第一工場時代の車庫の一棟を改造して使っている様にも見える。あるいはたまたまその外観が似ているだけなのかも知れないが。その他の敷地は現在、駅ビル、駐車場、及びマンションなどになっている様だ。

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新京成8900形

 再び跨線橋を渡って、今度は新京成のホームへと移動。そういえばこの駅、私がごく幼い頃はまだ橋上駅になっていなくて、ホーム間は構内踏切で結ばれていた。頻繁に電車が来るために殆ど閉まってばかりいる踏切を急ぎ足で渡って、ブレーキの焼ける臭いを嗅ぎ、すぐ目の前の連結器を見ながら乗り換えたのをかすかに憶えている。

 ホームには新京成電鉄の最新鋭形式、8900形が松戸行きの電光を表示して待っていた。正面で新京成の"S"をシンボライズしている帯は、登場当初かつて新京成の駅舎で使われていたようなピンク色をしていたが、今は京成の帯に近い赤っぽい色に変わってしまった。私としては前の色の方が新京成らしくて好きだったのだが、まぁ今のもまんざらでもないので大目に見てあげるとしようか。
 短い発車合図の後に軽い VVVF音と共に走り出した電車は、かつての釣掛車のように吊革の大合奏を奏でる事もなく、津田沼名物の大S字カーブを登り始めた。

<Part4 に続く> ...かもしれない


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