ターゲットの 2番目、それは入間基地を挟んで池袋線の反対側。ここを走る西武新宿線からもかつて基地へと引込線があり、資材や弾薬類が運搬されていたと言う。その為この線は、通称「爆弾線」と呼ばれていたそうだ。何やら物騒なネーミングだが、こちらも今は廃止され、線路もきれいに取り払われている。
滑走路の北端を迂回して東側へと回り込み、陸橋で線路を越えてすぐ右折、基地に沿って南下にかかる。しばらく進んだ所でハンドルを右へと向け、住宅街の路地へと分け入る。こちらは池袋線と違って敷地内を線路が通ってはいないため、何とか目指す場所へは自転車でも近付いて行く事が出来る筈だった。だが現場に着いてみて、思わず私がつぶやいた言葉は...「道が無い!」
線路際に側道ぐらいあるだろうと思ってやって来たが、そこははビッシリと民家が建ち並んでおり、その合間からかろうじて基地の方を窺い知る事が出来る状況なのだった。覗いて見ると、電車の行き交う旧川越鉄道の真っ直ぐな線路の向こうには、基地のフェンスがピッタリとくっ付いている。その一部が若干へこんだようになっているが、このあたりが爆弾線の進入口だったようだ。
成果は少なかったがこれでとりあえず本日の任務を全うし(^^;)、敷地の南側をまわって帰途に就く。滑走路南端の窪地には写真のようなテニスコートが。ランプの並びで分かると思うが、ここは離着陸する飛行機航路の直下だ。横田ほどひっきりなしに航空機がやってくるわけではないのだろうが、のんびりとスポーツをしていて良い場所なのかな?という疑問がふと頭をもたげた。
県道を右折して西側を北進。こちら側には唯一、基地の中を一望出来る高台がある。遠くて引込線跡まではとても観察出来ないが、滑走路の向こうに小さな練習機と思われる機体がいくつか並んでいるのが見えた。最後に道路は池袋線の線路を渡って彩の森入間公園前を通過、この奥が入間基地正門になり、これでグルリと基地の周りをほぼ一周した事になる。
往路と同じく、復路も茶畑の中を通ってのんびりと帰って来た。見事な五月晴れの中、久し振りのアウトドアで気持ちの良い走りだったが、さすがに手足が日焼けして今も少々ヒリヒリとする。家に帰り着いて着替える時、首から脱ぎ捨てるTシャツに一瞬お日様の匂いを感じたのが、何とはなしに嬉しかった。
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