中武馬車鉄道 1996/12


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その昔、青梅と入間を結ぶ街道筋を、鉄道が走っていたそうです。その名は、中武馬車鉄道。そう、動力はです。動いていたのは、明治34(1901)〜大正6(1917)年。トコトコと、どんなお客さんたちを運んでいたんでしょうか。今からは想像もつきません。

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青梅市:今寺榎付近(想像図)
青梅市:今寺榎付近(現在)

最盛期には機関車27頭を擁し、その会計報告書の収入の項には、旅客収入に加えて馬糞料(~~;)というのがあったそうです。機関車の排出するモノを肥料として、沿線の農家へ売却していた様です。その末期には動力化も試みられたらしいですが、結局それも実現せずに廃止されてしまいました。


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青梅市:大門付近
(もちろん現在)

さすがに大正時代に廃止されてしまった事、また道路上を運行していたためもあり、現在ではその遺構を探すのは困難だと思います。ただ、この道は現在も昔ながらの街道の風情を随所に残しており、馬鉄時代の面影があります。想像力の豊かな人ならばそこに立つだけで、パカパカと頭の中に蹄の音が響いてくる事でしょう。



もう一つ、入間と飯能を結ぶ入間馬車鉄道というのも存在したとの事ですが、開業及び廃止年度が中武と全く同じなので、系列の会社だったのかも知れません。

参考:「鉄道ピクトリアル1969/11月号」


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