草軽OFF:本編その2


 草津の朝は静かに明けた。一団は、またまた豪華なブレイクファーストを上品 に口に運んでいるが、この後の一日の行動の落差を、まだ知るすべもないのだっ た。 Photo

 まずは草津温泉駅跡の公園に行き、記念碑の前で集合写真に収まる。短いレー ルが残っているとは聞いていたが、ほんっっっとに短い。10センチにも満たな いのではないか。撮影の後、中心街にあるコンビニに行き昼食を調達。そこから は、万座鹿沢口駅へ向けて舗装路を一気に下る。やすよさんMr.スポークさん は本日はサポートへまわってくれるため、車で伴走となる。

 万座鹿沢口駅前からいよいよ本日の探索が始まる。芦生田でさっそく第一の獲 物を発見。テキストにも載っている橋台である。上に乗っているドラム缶まで写 真そのままだ。う〜ん、これはチョットじゃま。この区間、草軽は車道を大きく 離れて湿地帯の奥を行く。一部の切り込み隊が偵察に行っている間に、本隊はそ の先で線路跡が再び車道へと合流する地点へと先回り。私もちょっと本隊を離れ て、湿地の奥の遺構を覗きに行った。

 さて常林寺の合流地点から先も藪が深そうなので、みんなは無理せず上の車道 を先回りする事になったが、藪へ突っ込んでいったもの2〜3名。ここからが、 某氏にとって悲劇の始まりだった。 Photo

 小宿の美しい茅葺き屋根の民家や、道端で偶然見付けた廃ロープウェイのゴン ドラをカメラに納めつつ、小代の廃村まで行ってみる。ここで線路跡は、藪から 出て来て反対側の藪へと消えている。先行していたサポートカーが藪から出て来 た くわっちKAIさん を捕獲。しかし 藤井さん がつかまらない。俊足の彼 の事だから、すでに次の藪へと突進して行ったのだろう。そう思って、HiS さん の出してくれたケーキなどを食べながらしばし休憩。

 次の区間はそれ程荒れていない様だし、藤井さん も行っているので大丈夫だ ろう、という事でここから本隊も線路跡を行く事にする。しかし林道が小道に、 さらに山道状になり、笹藪がだんだん深くなる。でも 藤井さん が通ったんだ。 あ、危なげな橋に出た。でも 藤井さん が渡ったんだ。倒木の連続だぞ。でも 藤井さん も突破したんだ。 ...てなわけで、次の車道まで何とか切り抜けてし まった。

 ここを実際には 藤井さん が通ってなかったのは、会議室での本人の弁の通 りである。しかし、我々は バーチャル藤井号 に勇気付けられてこのステージを クリア出来たのだ。ありがとう・・・藤井さん

 このおかげでテキストにも載っていない遺構をいくつも発見出来た。なにせテ キストに「線路跡は藪の中に消えている」と書いてあるその先へ行ってしまった のだから。橋梁だけでも3ヶ所、その内2ヶ所は短いがガーダー橋がそのまま残 っていた。

 さてその頃吾妻で待つサポート隊は、一人オフをした 藤井さん と遭遇した 後、なかなか現れない一行を待っていた。みんなどっちから来るのだろう。まさ かあの辺の藪から出て来たり…(ガサ)…し…(ガサゴソ)…て……… 果たしてそ の通りなのであった。 Photo

 やっと全員合流したので、道路脇の牧草地に少しお邪魔して遅い昼ご飯を食べ る。「メシまだかぁ〜」と言いながら走っていたご人もやっ と満足げである。すでに晩秋の日もだいぶ傾いて来たので、今回は北軽井沢まで で打ち止めとする事を衆議一致で可決し、車道を急ぐ。畑の向こうには廃線跡ら しき並木道がウィンクしているが、この辺は又のお楽しみとしよう。

 草軽のホームページを公開しているペンションの前を通過し、北軽井沢の駅前 へと至る。ここらはホントに駅前の雰囲気を良く残している。駅舎も、草軽のも のとは思えない程立派だ。しかし、すぐ隣に建築中の奇抜な建物が、いかんせん 目障りである。ひとしきり付近を見物し、駅裏にも線路跡が続いているのを確認 して安心した後、みんなで写真を撮ってお開きとなった。 Photo

 吾妻線からの輪行組、車で帰る人、デポ地まで自走と、三々五々「じゃ 〜また〜」「気を付けてー」と散っていった。後には、風に舞う落ち葉がカラカ ラと音をたてる中、北軽井沢の駅舎がじっとたたずんでいるのであった。

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