その他の用語
【あ】
- あやしい[怪しい](形)
- 廃線マニアが多用する形容詞。某鉄道フォーラム廃線部屋が発祥の地との事。あやしい-線路、あやしい-カーブ、等。同義語に「いかにも」「それらしい」がある。
- インクライン(名)[incline]
- 循環式のワイヤーロープにつないで貨車を無人運転するもの。砂利や鉱石採取の急勾配部分などでよく使われる方式。
- えき[駅](名)
- 列車を停めて旅客や貨物を取り扱う場所。廃止されたものは、最近は「道の駅」に転用される例も。
【か】
- かせん[架線](名)
- 電車運転のために設けられる電線。路面電車等に使われた直接吊架方式、電車線で最もポピュラーなカテナリ吊架方式、地下鉄で使われる剛体吊架方式などがある。廃線跡で見る事は、きわめてまれ。
- かぶりつき[かぶり付き](名)
- 電車の運転室の後ろに陣取り、前方の線路を凝視する事。子供でなくても、これは楽しい。
- ききとり[聞き取り](名)
- 聞き取り調査の事。廃線跡付近の住民に、鉄道が通っていた頃の事を語ってもらう。相手の迷惑も考えてほどほどに。
- きゅうせん[旧線](名)
- 旧道ではない、が同意か。線路付け替えの結果、使われなくなった昔のルート。小規模な廃線の一種。
- きょうりょうあと[橋梁跡](名)
- 大抵は橋台か橋脚だけ残る。もし橋梁が残っていても、危険なので、道路となっている場合を除いては、渡ろうとはしない様に。
- けいべんてつどう[軽便鉄道](名)
- 軌間が762・600mmなどの低規格の鉄道をいう。比較的認可が容易なため、昔はローカル線で多く採用された。
- けんちくげんかい[建築限界](名)
- 列車が走行中に線路脇の建築物などにぶつからない様に設けられる、軌道上の空間。信号機や駅施設等もこれを侵してはいけない。
- こうさくてつどう[鋼索鉄道](名)
- いわゆるケーブルカーだが、鋼索鉄道と言えばマニアっぽい。これの廃線跡歩きは、相当の困難を伴う(だろう)。
【さ】
- サイクリングロード(名)[cycling road]
- 自転車専用道路という名を借りた、実は廃線跡というケースが多い。車道にするには幅員が足りないし、という事で。あとバス専用道路になる例もある。
- さかいくん・かとうくん[酒井君・加藤君](名)
- 森林鉄道等で活躍する、小型ディーゼル機関車。酒井/加藤製作所の2社製が主に活躍しているため、こう呼ばれる。
- さくどう[索道](名)
- ロープウェイ(普通索道)やリフト(特殊索道)も鉄道事業法の適用範囲。って事は、これらも鉄道の仲間。TDLのゴンドラリフトも、実は普通索道として運輸局の認可を受けているらしい。
- サミット(名)[summit]
- 路線で最も高い地点。頂上。単に、勾配の頂点を言う場合もある。自転車で言えば峠?ってとこかな。
- ジョイント(名)[joint]
- レールとレールの継ぎ目。ここを車輪が通過する時に、例の「カタンカタン」という列車特有の音を発する。これをジョイント音という。最近はロングレールの採用で、聞こえない線も多い。
- しんりんてつどう[森林鉄道](名)
- 略して林鉄ともいう。主に林業などのために建設された鉄道。昔は全国至る所に存在した。最近は林道がその役割を担う。もちろんこれも廃鉄のターゲット。
- せんようせん[専用線](名)
- 駅から工場への線路を業者が自前で引き、貨物輸送に供するもの。貨物輸送華やかかりし頃各地で敷設されたが、これも廃線化が進み、我々のネタとなる。
- せんろ[線路](名)
- 線路とレールは区別しなくてはいけない。レールが2本で線路、線路が2本だと複線。
【た】
- たいふう[台風](名)
- 廃線をもたらす3大要素の一つと言われる。台風で鉄橋を流されてそのまま廃線というのは、よくあるケース。残る2つは赤字、モータリゼーションか。
- つけかえ[付け替え](名)
- 曲線や勾配緩和などの目的で、線路を移設する事。
- ていしゃじょう[停車場](名)
- 鉄道用語で言う停車場は、旅客・貨物を扱う駅、列車の行き違いのための信号場、及び車両の入替えを行なう操車場が含まれる。
私鉄などでは、交換設備を持つものを停車場、交換設備がなくホームだけのものを停留場と区別している場合もある。
- てつさい[鉄サイ](名)
- 鉄道をネタとしたサイクリング。山サイから派生したことばか。
- てっちゃん[鉄ちゃん](名)
- 広義では一般的に鉄道マニアの事。狭義では、列車でかぶりつきをしたり、ホーム先端でカメラを構えたりしている人の事。ま、どちらにしろ同じ人種か。(^^;)
- てんてつき[転轍器](名)
- 分岐器のポイント部を動かす装置。廃線跡にヌッと立っていたらラッキー。
- トワイライター(名)[twilighter]
- 某鉄道誌の廃線&きわ物コーナー「トワイライトゾ〜ン」からきたことば。トワイライト(廃線探検やゲテモノ探し)する人の事。
- どうか[同化](名)
- 廃線の遺構などが自然に帰り、それらと一体化して見分けがつかなくなった状態。
- トンネルあと[トンネル跡](名)
- トンネル跡は道路へ転用される(車のすれ違い不可がネック)、椎茸栽培、倉庫、等になるケースが目立つ。
【な】
- のりめん[法面](名)
- 天然の地形に対して切取りや盛土で路盤を構築した場合の斜面の事。法面の角度が急だと崩れやすい。
【は】
- ぶんきき[分岐器](名)
- 一つの線路を複数の方向へ分ける設備。よくポイントと言うのは、実は分岐器の一部分の構造を指す。
- ふみきりあと[踏切跡](名)
- 踏切跡は道路が盛り上がっていたり、レールがそのまま埋まっていたりして、廃線跡を特定する指標になりやすい。
- へろへろ[へろへろ](形)
- ぐにゃぐにゃで頼りない様子。へろへろ-の線路、の様に使用。
- ホームあと[ホーム跡](名)
- ホーム跡はだいたいにおいて整地されてしまうが、まれにそのまま倉庫の土台になっていたりする。
【ま】
- みせいせん[未成線](名)
- 着工はされたが、完成を見ずに建設中止された線。こういうのにも「廃鉄」は目を向ける。
- みやわきすと[宮脇スト](名)
- 鉄道作家として著名な、宮脇俊三氏の著書を愛読(愛蔵?)する人。廃線マニアでは、その道の先駆者である堀淳一氏を熱愛する「堀イスト」も多い。
- もりつち[盛土](名)
- 鉄道線路の路盤を構築するのに、地形面より一段高い位置に作る場合、盛土を行なう。その逆は切取りという。
【や〜わ】
- ヤード(名)[yard]
- 操車場や車両基地等、線路と分岐器で構成された多くの線路の集まっているところ。ヤード跡はその広大な敷地を生かして、大型店舗や駐車場、スポーツ施設等になる例が多い。
- レンタサイクル(名)[rent a cycle]
- 廃線探索の足として定評ある乗り物。宮脇先生も各地で愛用している。我々は、自前で行こう。
- ヲ[ヲ](名)
- ヲタクの「ヲ」。「オ」でなく「ヲ」を使う所に強調が見られる。鉄だけでなく、あらゆるジャンルに「ヲ」が存在する。もちろん「自転車ヲ」も。
参考:「鉄道用語事典」久保田博著(グランプリ出版)
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