魚野川水平歩道(4)
Photo
素掘りのトンネル

 そんな水平歩道も突然終わり、川向かいの林道へ向けて山道はジグザグに下り出す。トライアル派なら楽勝だろうが、私にはとても乗って下れるはずもなく、ズルズルと自転車を引きずり降ろす事約30分。いいかげん足の筋肉も伸びきった頃に、ようやく吊り橋が見えて来て林道終端部に到着。あぁ〜、生きて山を降りて来たという表現が、オーバーでなく実感された。

 後は林道を切明まで下り、舗装路を今夜の宿の屋敷温泉まで流すだけ(実際は結構登り返しがあってキツかったが ^^;)で1日目が無事終了となった。おつかれ〜。


屋敷温泉

 さて今宵の宿である屋敷温泉であるが、自家製豆腐料理が名物の民宿である。苦労して Kintaroさん が探し出してくれただけあって、豆腐とキノコづくしの料理が素晴らしかった。

 部屋はいわゆる民宿部屋であるが(でも料理が良かったからいいか)、一階まで降りて行かないと洗面所もトイレも無いが(でも料理が良かったから...)、案内してくれるのはバアチャンであるが(でも料理が良かった...)、風呂もそんなに豪華ではないが(でも料理が...)、とにかく、料理が良かったらそれでいいのである。一泊\6,000ならこれで充分!(でも値上がりして実際は \7,000だった)

 さて、メシを食ったら後は部屋でゴロゴロ。地図をみて3人で明日の相談などをしているうちに眠気が襲って来る。この夜は8時頃には布団にもぐりこんで、翌朝まで都合10時間くらい寝続けてしまった。


二日目

 この日の相客二組はどちらも登山組で、彼らに合わせて早朝の朝食となった。外は日が昇ったものの、深い谷あいにあるこの村はまだ日陰の底で眠っている。裏手の鳥甲山の山肌は朝日に輝いており、その中腹には林道が走っているが、この秋山林道も実は軌道跡であり、ひょっとすると魚野川のトロッコ軌道と繋がっていたかも知れないとの情報もある。

 民宿に別れを告げ、昨日来た道を国道まで戻る。谷の向こうの目の高さに国道は見えているのだが、川を渡る橋は谷底にかかっており、そこまで下ってからまた登り返さなくてはならない。結構のっけから汗をかかされたが、国道に入ってからも同じ様なパターンの繰り返しで、川を渡る毎に急な登り返しがある。

 そんな坂もやっとなだらかになり、両サイドの尾根も低くなって来ると、谷が開けて田園地帯の中を行く様になって来る。適度な下り坂で、ペダルを踏まないでも惰性で自転車がどこまでも転がって行く。このままず〜っと下っていたい... そんな思いで津南駅へと我々は向かって行った。

Map

エピローグ

 この後、結局列車時間の都合で津南から十日町駅まで走り通し、そこからほくほく線,上越線,吾妻線と乗り継いで車をデポした長野原草津口駅へと着いたのは15時少し前だった。その後、車で野反湖までもう一台を回収に向かい、連休帰りの渋滞に巻き込まれながらも、何とかその日のうちに家に帰り着く事が出来た。(さらに遠方の 180Gさん は、0時をまわってしまったかも知れないが)

コースタイム 

1日目 野反湖      07:34 地蔵峠      08:15-08:30 コース最高点付近 09:14-09:25 西大倉山     10:24-10:35 渋沢ダム     11:30-12:40 林道       14:30 切明(国道)   14:45 屋敷       15:50 2日目 屋敷       07:00 津南駅      08:40

コースタイム&高度データ提供:Kintaro氏



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