青梅北山という地名はない。私が勝手につけたものであるが、小曽木、成木街道を結んだ青梅北部のこの地域は「里山」という雰囲気を色濃く残しており、お気に入りの散歩コースだ。この日は、吹上に残るという幻のトンネルを目当てに、朝の散歩としゃれこんだ。
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1.笹仁田峠 家から岩蔵街道を北上し、いつもの様に笹仁田峠を越える。車道で何の事はない峠だが、車がこない間は実にひっそりとしている。 |
2.岩蔵温泉 途中から日影林通りに入り、岩蔵温泉の裏手へと抜ける。ここ岩蔵温泉は何軒かの温泉宿が集まっているが、温泉街というような賑わいはない。 |
3.日影林通り 小曽木街道もけっこうのんびり走れるが、一本裏手に入ったこの日影林通りもひなびた田園風景が展開する。 |
4.沿道の農家 道沿いには、こんな立派な藁葺屋根を持つ民家もまだ残っている。春の朝日を浴びた真っ白な障子がまぶしかった。 |
5.成木 ほどよくカーブした小曽木街道を行く。朝なので車も全く来ない。田んぼの中にポツンと大岩があり、その上には梅の木が花を開かんとしていた。 |
6.新吹上トンネル 吹上トンネルに至る。一番下が平成5年に開通したばかりの新吹上トンネル。右手に登って行く旧道の奥には、先代の吹上隧道が見えている。 |
7.吹上隧道 吹上隧道への旧道は車止めはあるものの、徒歩や自転車では行ける。隧道内もまだ一部照明が灯いており、容易に抜ける事が出来る。この隧道は昭和33年に開通したものだそうだ。 |
8.旧道 さらにその右手上方へと旧々道が延びている。登って行くとほどなく先程の吹上隧道の上を回りこみ、細い道が続いている。 |
9.旧吹上隧道 鳥のさえずりを聞きながら砂利道を行くと、薄暗い切り通しの奥に半分埋まりかけた煉瓦のポータルが黒く口を開いていた。これぞ、明治37年に開通した最初の吹上隧道だ。 |
10.吹上坂 この日は行けなかったが、さらに上には吹上坂と呼ばれる古道が存在するという。ここは成木の名主:野崎嘉右ヱ門が村人の協力を得て切り通しを開削したものだそうだ。 というわけでこの地には、明治・昭和・平成期の各トンネルと、それ以前の古道を含めると4つのルートが存在する事になる。 |
11.バス停「東京炭鉱前」
トンネルを抜け、岩蔵温泉へと戻る。その少し手前には「東京炭鉱前」という珍しいバス停がある。東京炭鉱はすでに閉山しているが、家庭用の燃料として使われていた泥炭を産出していたという。 |
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