EPIアルパインストーブ
やっぱり冬はストーブが欲しいなと思った当時、出たばかりのアルパインを買った。ホワイトガソリンのタイプも含めて色々と物色したが、やはり面倒くさがりの私には到底手におえないと思い、ガスストーブに落ち着いた。
これの特徴は何よりその安定性の良さ。だがそれが災いし、一度油断していてひどい目にあった事がある。山の上でおでんを煮ていたのだが、ストーブを置いた場所がほんの少ーし傾斜していた。最初は良かったがグツグツと沸騰して来たらその振動で段々とズレが生じ、あっという間に鍋が落ちて種を目一杯ぶちまけてしまったのだ。
だがその辺に注意すればかなり大きな鍋も乗せられるし、その大きさに合わせて足の開き具合を調節出来るのも便利。あと火の位置が低いので、風の影響は割と受けにくい様だ。火力も 3000kcal あって、ガスでは当時最強の部類。欠点はその構造上ブースターが使えない事で、厳寒期でカートリッジが冷え過ぎると火力が弱くなる傾向がある。
初期ロットのオレンジ色のガスホースは何やら耐久性に問題があるとも聞いたが、これだけ使い込んで特にトラブルらしきものはない。たださすがに本体の方は錆がひどくなって来ており、そろそろ買い替えの時期かも。ちなみに画面に写っているまるちゃんの赤い袋は、携行用として子供からぶん盗った戦利品である。
ところで昔から気になっているのは、ストーブという呼び方である。ストーブ=stove→室内を暖めたり料理するための暖炉、置炉という意味。どうも我々は直感的に暖房機具のストーブを連想しがちであるが、cokkerとしての意味もあるわけだ。bikeは自転車の事なのに、バイクというと日本ではオートバイになってしまうという現象に似てるかナ...? それと、よくコンロという呼び方もすると思うが、お恥ずかしい話これがれっきとした日本語の「焜炉」だとは知らなかった。すると、ガスストーブとガスコンロは場合により、同じ物を指す事にもなるのか。
それはそうと、火器で悩むのはそれを持って行くかどうかという事。自分一人ならまぁどっちでもいいのだが、グループで走る場合、昼食のスタイルの予測がつかない事がままある。だいたいはメンバーの走りの傾向とコース設定で見えてくるものだが、時たまこれが大外れ。みんなが次々とストーブを取り出すのに一人寂しく冷たいお握りを頬張っていたり、逆にとっくに食べおわった全員に注目されながら自分だけトロトロとラーメンを煮ていたりする事になる。
特に初対面で走るオフラン等の場合にこの傾向が強いが、せっかく持っていった火器をリュックから出すきっかけを失い、結局使わずに帰って来た事も実は一度ならずあった。
そういえば Nif には、お互いに火器を持ち寄ってその性能を比較(自慢?)しあうという、なかなかカルトなミーティングもあったなぁ...。最近とんとご無沙汰だが、まだやっているのだろうか。