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このあたり、途中の絶景地点は立石公園。 入口では駐車待ちの車が列を作っていたが、自転車ならこういう時は心配いらずで楽ちんだ。 道路脇に続く松林に囲まれた細長い公園で、目の前に「立石」と呼ばれる大岩が海から突き出すダイナミックな眺望。 松に海に富士という絵葉書のような光景も拝める場所だ。 都合よくベンチもあるので、ここでお握りを取り出し二度目のお昼にした事は言うまでもない。

食事を終えて一息入れたら再び走り出す。 長者ケ崎を過ぎ、葉山の御用邸前を通過して海岸通りの県道へと分け入れば、途端に車も影を潜めて閑静な道となる。 小高い山と小さな入り江、そこに浮かぶヨットやクルーザー等も見え、街並みも何となくハイソな香りがする一帯で、気に入った。 気に入ったからといって住める身分でないのは重々承知だが。

葉山からもう一つ二つトンネルを抜ければ鎌倉の材木座海岸に出るが、今日は予定通りここでお開きとしておいてやろう。 そう決断して半日間左手にあった海を背にし、逗子駅の方へとハンドルを向けた。 逗子からの始発電車で爆睡したいからという理由は、私にとって鎌倉散策よりも勝ってしまうという情けなさなのだ。 登り坂になった道で立ち漕ぎをすると、三崎で求めたお土産の酒盗がリュックの中でゴロリと揺れた。

(終わり)
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