エンジニアの休日 |
■もちろん自転車との付き合いは子供の頃からあるが、サイクリング車に乗って本格的にツーリングするようになったのは社会人になってからだ。就職してこの青梅という地にやって来て、まわりを見れば山だらけ(要するに田舎)。こりゃ何か楽しみを見付けないとつらいぞという事で、確かボーナスをはたいてスポルティフ(=快走ツーリング車の種別)を購入。主に奥多摩方面を中心に走っていたが、そのうち段々物足りなくなり、2台目はロードレーサーを作った。これで飛躍的に軽く走れるようになり、車と競争してガンガン飛ばす(若かったなぁ)ような走りへと変貌を遂げる。千葉の実家まで自転車で帰ったり、遠い所では、江ノ島往復などのオンロード日帰りツーリングを楽しんでいた。電車を併用した輪行や、車を使ってのカーサイクリングに目覚めたのもこの頃だ。
■さて現在はというと、パスハンターという車種(主に林道ツーリングや峠越え用途で、MTBとはちょっと違う)を駆って山道をバリバリ攻めている… はずだったのだが、最近は公私多忙を極めており、ちょい乗りのポタリング(要は自転車のお散歩)やもう一つの趣味である鉄道がらみの探索に行く程度でお茶を濁している今日この頃。一時期は奥武蔵や秩父、奥多摩から高尾方面の山々や、信州の八ヶ岳、美ヶ原、乗鞍などへも登り、また Niftyの自転車フォーラムでオフラインミーティングをいくつか開催するなど、アクティブに活動していたのだが。
■でも、たまの休みに天気がいいと、いてもたってもいられずにサドルに跨ってしまう事もしばしば。体は多少仕事で疲れていても、ストレスの発散にはやっぱりこれが一番。顔を上げ、グイッとペダルを一踏みすれば、淀んでいた空気はたちまち踊りだし、滴る汗と共に体中の毒気が流れて落ちる。気分もスッキリするし、お金はかからないし、栄養補給、滋養強壮にこれほど効く薬は、私にとってまたと無いのである。
Mar-2001 H.Kuma
※上記文章は2001春、某会報に掲載されたものです。