青梅線、中央線を乗り継ぎ、今日も今日とて坂道登りにここ甲州は勝沼の里へとやって来た。
ヨイショっとホームに輪行袋を下ろして裏手の山を仰ぎ見れば、目指す菱山深沢林道が目のクラクラするような高さに見えている。
ここはかのニューサイクリング誌の連載企画「ニューパスハンティング」でも取り上げられ(掲載は'88年4月号)、薜さんらがエッサと登って行った道だが、今日は逆コースを辿るので、正しくはあの坂を下って来る事になる。
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まずは盆地の中腹にある駅前から、国道20号へと下る。右手には町営ぶどうの丘をかすめてその背後に雄大な甲府盆地が広がっているが、峠で目の前にバーンと広がる景色に期待を込め、ここではあまり見ないように意識して走ろう。
下りきった信号で20号へ合流すると、道はそこから一転して甲府盆地に背を向けてゆるく登り出す。
時間は朝の10時を回っているが、まだあまり車が多くないのが救いだ。
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