Button前へ    田駄雄作の鉄道四方山話(過去記事)

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第6話:鉄道の日・北海道・南部汽車フェスタ2001 Image

今回は週刊誌より早い?最近の話です。

 10月14日は「鉄道記念日」今は「鉄道の日」で、今年は21世紀初ということか全国的にも数多くの関連イベントが行われて、動員数は相当なものだったようです。お召し列車なんて予定外の番外編も加わり、ファンの皆さんは右往左往というところでしょう。北海道夕張市でも、旧大夕張鉄道南大夕張駅構内において「南部汽車フェスタ2001」が開催されると言うことで、これだ!とばかりに参加を決めました。実は北海道は8月に「SL銀河号」の乗車と撮影に行ったばかりで、インターバルの短さに、フリーとはいえ周囲を説得するにはいささかの口実が必要ですが、なんとか強引にクリアー。後は予算の確保です。エアドゥーの14は2ヶ月前にはほぼ満席になってしまいます。レンタカーも借りたいし。さて如何に?フェリーで自分の車を持っていくのが一番安いとは思うのですが。結局、夏も利用した「ぐるり北海道フリーきっぷ5日間33500円」これで稚内でも、根室でもどこへでも行けるのですが、5日間というのがミソです。往復に2日かかりますから残りは3日間。7日用もあるのですが1万円も高いんです。往復の指定特急券、寝台券(ソロもOK)道内の特急指定席もすべて乗り放題ですからトレンタ君よりもかなり(相当)お得です。最終日に夜行を使えば実質的には6日ですね。いいことづくめのようですが、最大の欠点は本州内で途中下車の出来ないこと、東北新幹線と寝台の乗り継ぎの出来ないことです。つまり新幹線+「はまなす」寝台はNOです。カーペットカーはOK、レンタカーは、駅レンタカーのインターネット予約が一番安いはずです。
 さて無事に、10月11日「やまびこ3号」〜「はつかり5号」へと乗り継ぎました。昨日の関東地方の大雨を北へ持って行きそうで心配です。。はつかりは窓際席が獲れてなかったので自由席にアタック。入線時間より早くホームに着いたので、長い列が出来ていましたが、ずるけて隣の指定車から乗車し、なんなくゲット。これぞ旅の(悪)知恵です。ところで今回485系リニューアル車に乗車することを楽しみにしていたのですが、なんとピカピカの国鉄カラー。思わずして、はやりのリバイバルトレインに乗車できることになってしまいました。しかも函館行きですからこれはこれで良しというところです。
 何事もなく、札幌に到着。友人と待ち合わせていきなり「すすきの」へしけこみ(もとい!)くりこみました。ただし今晩は札幌泊ではありません。楽しく遊んで、ほとんど記憶のない状態で「まりも」に乗車。したんでしょうね〜。目が覚めると大雨の釧路で一時間遅れの到着でした。本当は釧路発滝川行きの最長距離普通気動車列車に乗ろうかなーと思っていましたが(どうでもよかったんですが)無理でした。

 10月12日7時39分発「スーパーおおぞら2号」からです。朝食は駅近くのレストランで特製いくら丼。旨かったのですが、サービスドリンクはジュースかコーラかコーヒーですと。仕方なしにコーヒーにしましたが、お茶もウーロン茶も無いとは!いくら丼の味も変わるよ、まったく。
 やはり東京から持ってきてしまった大雨、川増水のため度々の抑止。帯広には1時間30分の遅れ。帯広駅の欠点はホームに売店のないこと、接続の普通列車の出発時刻は過ぎてるのでビールが買えない!本日の最大目的は旧根室本線の紅葉風景を楽しむこと、しかし新得駅で20分停車で無事ビールを購入、天気も晴れた。車内はガラガラで左右のボックスを占拠して狩勝峠、かなやま湖周辺の紅葉景色を堪能しました。心配していた居眠りもせず無事に滝川に到着です。新札幌のアークシティホテルには4時半に早くもチェックイン。シャワーを浴びて一休みです。夜は白石の知ってるお店で過ごし、最終の地下鉄でホテルへ戻りました。

 10月13日、今日がメインエベント「南部汽車フェスタ2001」です。簡単に紹介しておくと、昭和62年7月21日で廃止された三菱石炭鉱業大夕張鉄道のもと南大夕張駅構内に客車、ラッセル車、石炭車などが保存されています。ほとんどスクラップ状態で荒廃状態であったところを地元出身の雄志の皆様で結成された「三菱大夕張鉄道保存会」により徐々に手入れされ、復元されつつあります。ふるさと文化遺産として、かつて石炭で栄えた大夕張の生き証人として、地元の人々の足として親しまれた思い出として、未来永劫残して行こうという意気込みです。特にもと大夕張駅付近はかつて鹿島地区と呼ばれ、約2万人の人が暮らすちょっとした都会でした。ところが炭鉱の閉山により人口が激減していたところへ、新しいダムにより湖底に沈むと言うことで、現在は集落自体が無くなり、わずか数年にしてほとんど自然に帰ってしまったのです。このふるさとが無くなってしまった全国にいる大夕張出身者の心の拠り所としても、この鉄道遺産の存在意義は大きいと思います。
 鉄道趣味的にもスハニ6の3軸ボギーTR70は貴重なもので、その他の客車や貨車も貴重なものばかりです。興味ある方は三菱大夕張鉄道の保存会ホームページをのぞいてみてください。

http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Ocean/5963/index.html

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もと南大夕張駅構内に再び灯りがともる
 「南部汽車フェスタ2001」は10月13,14日にその車両の車内公開、資料展示、車内暖房機であった「だるまストーブ」のデモ、ビデオや絵はがきなどグッズ販売のほかに、目玉として廃止以来14年ぶりに客車の車内灯、駅構内の水銀灯、ラッセル車のヘッドライトを点灯させるというもので、死んでいた鉄道が生き返るようなものです。保存会の方々の努力と意気込みが伺えます。
 私は学生時代、やはり蒸気機関車に惹かれ北海道に通いました。C62,D52などの大型蒸気にも惹かれましたが、一方、道産子の馬のように地味にがむしゃらに働く力持ちの機関車や、その取り巻く炭鉱という環境、ロケーションにいたく感動し、当時写真を勉強していたこともあり、大夕張には必ず立ち寄るようにして写真を撮り続けました。あまり情報も無い時代で、地味な鉄道でしたからマスコミや鉄道趣味雑誌に取り上げられる機会も少なかったのですが、売り込んで記事にして貰ったり、写真を掲載させて貰ったことがあります。そんなことがご縁で今回参加させていただいたわけです。私の青春時代の思い出でもあり、ある意味で私の「ふるさと」でもあります。
 札幌からレンタカーで駆けつけました。25年ぶりの大夕張の変貌は想像以上でしたが、記憶とだぶらせられるところも多々あり、車両達は私の写真ネガにたくさん残っているそのものですから、旧友に会ったようなものです。「やあーおひさしぶり!おまえも歳をとったなー」「おまえなんかガタガタやんか」「何言うてんのや、俺の中身はおまえの親父さんより年上やわー」会話も弾みます(どこの言葉や!)到着した早々、ホームから飛び降りようとしたら、足下が崩れて転落、したたか腰を打ってしまいました。大したことはありませんでしたが久しぶりに会った旧友にした悪戯だったかも。「廃止になったら来なくなるなんて非道いじゃないかー」と。「ごめんねスハニ6君!」
 保存会の人達、また取り巻く人達、みな素朴でよい人ばかりで、夜の懇親会は深夜に及び、予約してあったホテルシューパロにチェックインしたのは日付の変わる少し前、あわてて温泉に飛び込み汗を流しながら、感慨に耽っていました。
 10月14日、二日酔いもなく、バイキングの朝食後再び会場へ、店番をしているとやって来たおばあさんがずーと沿線に住んでいるとかでとても親しげに話し掛けてきて、昔の事などいろいろ語って頂いた上に、グッズ一式お買いあげ頂き、感謝感激です。83歳とかでいつまでもお元気で。

 12時、名残り惜しかったのですが、皆さんとお別れの挨拶をして次の目的地に向かいました。昨日保存会会長さまに案内して頂いた大夕張集落跡を通り、桂沢湖から富良野へ向かいます。途中は見事な紅葉だらけ、感動は続きますが一々停めていては時間が足りません。天気はいまいち、川は泥流です。2時間ほどで富良野へ到着しましたが、さてどうする、ピークを過ぎてしまった花を見ても面白くないし、今夜の宿十勝岳温泉方面を見ても雲の中で、露天風呂の眺望も期待できないということで、贅沢な話ですが、いやいや「SLふらの・びえい号」を追っかけてみることにしました。気乗りしなかったのはC11逆向き牽引で14系しかもDL補機、天候曇りということでした。観光客以外カメラを向けている人は当日目にしなかったくらいです。案の定、DLががんばって煙り少なし、しかも速い、速い。70キロで走っても追いつかない。上富良野駅を出たところで峠にかかるはずなんですが、やはりすごい勢いですっ飛んで来て煙り無しでした。もうあきらめてホテルへ行こうとクルマを走らせていると後ろから追い上げてくる白いクラウンが。後の楽しみはこればかりと久しぶりに「はしりや」の血が騒ぎ、こちらはマーチですが素人には負けませんと、峠の登りでぶっちぎりました。峠の頂上付近で右側に素晴らしい紅葉の樹林が見下ろせるポイントを見つけストップ、クラウンが怪訝そうな顔で抜いて行きました。カメラを持ってポイントへ行くとなんとその真ん中を線路が突っ切っているじゃないですか。あああんな場所で撮らないで、ここで待っていればと悔やんでも始まりません。もう次に来るのは一週間後です。と思ったら、なんとなんと、もう一つなんと、シュッコン、シュッコンと煙を吐いてやって来るじゃないですか!たまたま少し陽も出ていて順光です。周りは紅葉の樹海、真横からの俯瞰ですからバック運転も問題なしです。さっきのクラウン様のおかげです。シッャターチャンスが今ひとつですが現像のあがるのが楽しみです深山峠と言うそうです。
 夜は十勝岳中腹の十勝岳温泉国民宿舎カミホロ荘です。昨年焼失し、再建されたばかりなので大変きれいな建物で、風呂も広く快適。ただし露天風呂は寒くて無理でした。食事は十勝牛のステーキ付き、地ビールもグーというところ。F1日本グランプリを最後まで見て、快眠といきたかったのですが、敷き布団が薄くて大夕張で痛めた腰に響きましたがさすがに国民宿舎ですか。

 10月15日、明けてビックリ!抜けるような青空、昨日までの空が嘘のような大快晴です。到着時は霧の中だったのに目の前には山がそびえ、木々には昨夜降った雪がキラキラ輝いています。本日は「鉄」の部分が少ないので端折りますが、十勝岳中腹のドライブ、天人峡の羽衣の滝、大雪山旭岳への登山(ロープウェイですが)などドピーカンの中、日焼けしたかもしれません。本当に雲一つ無かったんです。札幌返却予定だったレンタカーを旭川に変更、乗り捨て料はなし、サービスキロもぎりぎりでオーバー無し。札幌まではそうフリーキップです。
 札幌では地下鉄の未乗区間を片づけ、最後の札幌ラーメンを食し、いよいよラストコース「北斗星4号」です。北斗星自体は何回も乗っているので特に感慨は無いのですが、噴火湾と、津軽海峡のイカ釣り船の灯りが無数に輝き、美しいこと。最後の感激です。ロビーカーで周りにいたオバサンおじさん達に教えてあげてみなで乾杯して今回の旅のフィニッシュといたしました。どうも長くなりました最後まで読んで頂いてありがとうございます。人情と郷愁と紅葉と鉄と酒の素晴らしい旅でした。
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紅葉の富良野線深山峠「SLふらの・びえい」号

2001/10/18


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