Apr. 2019

練馬(西武) ~ 東武練馬

初回から1年ほど経ってしまったが実はまだ終わっていないこのシリーズ、今回は西武池袋線から東武東上線へと乗り換えてみる。 ターゲットは 「練馬」 であるが、意気揚々と出かけて来た池袋線の練馬駅でホームの写真を撮っていると、外側の通過線を特急列車が…。 とか、偶然を装っているが、もちろんダイヤを調べて新型特急に遭遇出来る時間帯を選んで来たのである(笑)  初めてお目にかかる「Laview」は噂どおりの奇抜な姿、今ではかっこよく見える南海ラピートの様に、そのうち目に慣れるだろうか?

西武池袋線 練馬駅

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ユニークな顔つきの Laviewがやって来た。練馬駅は複々線の一番外側に上下方向とも通過線を持っており、停車しない優等列車は高速で駆け抜けて行く

練馬駅ホーム

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駅は2面6線で、ホームに接する内側2線が主に池袋線系統、外側の2線を地下鉄系統の列車が利用する線路配置になっている

初めて来た池袋線の練馬駅は高架複々線で2面6線、そのうち外側2線は通過線となっている。 路線としては池袋線と有楽町線、それに豊島線が分岐する大きな駅だ。 その規模の割にあっさりとした駅エントランスを出ると、駅前のデッキ広場は何やらイベントの真っ最中。 これは「練馬つつじフェスタ」で、駅前や近くの公園、小学校などで連携して、この日一日だけ開かれていたようだ。 模擬店やステージショーなどもあり、青空の下、地域の人たちで賑わっていた。

駅前ペデストリアンデッキ

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駅前広場は、地元の商店会や実行委員会が主催して例年この時期に開催される「練馬つつじフェスタ」の真っ最中であった

駅前に建つ文化センターを背に、マロニエ通りを北へ向かう。 街路樹の並ぶ歩道をしばらく進むとゆるく坂を下り、その先右手には運動公園が見えて来る。 サッカーをする子供たち応援する親たち、連休という事で、ここも多くの人達で賑わっている。 そのすぐ脇を流れる石神井川沿いに進むと、右手にはこんもりとした森が見えて来た。 広徳寺という臨済宗の寺院で残念ながら境内は非公開だが、関東大震災でこの地に移転する前は上野の下谷にあったそうだ。

マロニエ通り

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駅前から続くマロニエ通りは石神井川へと向かってゆるく下って行く。マロニエの並木は、練馬区の友好都市だったフランスのストラスブール市から移植されたもの

練馬総合運動場公園

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練馬区初の公認陸上競技場として、今年4月1日にリニューアルオープンしたばかりだそうだ。どうりで、トラックも芝生もピカピカなわけである

広徳寺

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写真右手が広徳寺の杜で、写っているのは裏門になろうか。すぐ左手に流れているのが石神井川で、ここで橋(新大橋)を渡った

ここで石神井川を渡り、その先の路地を右折する。 そこは商店会の幟がはためいてはいるが、人通りもなくヒッソリ静まりかえっている早宮というエリア。 進んで行くと少し登り坂になっているのは、石神井川の流れによって段丘になったものだろう。 その先は道路が極端に狭くなる… というか、私が敢えて大通りを避け、裏道ばかり繋げているところに起因するだけなのではあるが、そんな路地を進んで行く。

早宮地区

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黄色い幟には「わたしの好きな街・おもてなし・早宮商店会」と書かれている。通りには数軒の古い個人商店があったが、その他は一般の民家が多いようである

早宮地区

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商店街を過ぎて真っすぐ進んで行くと、道はなだらかな上り坂となる。この先「大型車通り抜けできません」と書かれているが、実際に狭くクランクが連続する

学校の脇をまわり、しばらく閑静な住宅街の中をジグザグに歩いて行くと、割と交通量の多い道路を横断する。 それが正久保通り(都道441号)であるが、車線拡張の計画でもあるのか道路端の敷地に駐車場などが連続しており、不自然に見通し良くなっているのが印象的だった(地図で見ると新大宮バイパスの延長経路のようだ)。 この下には地下鉄の有楽町線、副都心線が通っており、左手へ少し行った先には平和台駅がある。

正久保通り

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直下を地下鉄が走っているとは思えない風情の道路だが、写真奥手方向に平和台の駅がある。この道は、新大宮バイパスが池袋駅近くまで延長されるルートにあたる

正久保通りを渡った後は、再び住宅地の路地を辿る道程となる。 ここらは地図で見ると同心円状の街並みが随所にあり、一瞬、田園調布的な街路計画か?とも思わせるが、それはどうも街道や鉄道線路が方位に対し斜め45度に通っている事に起因するようだ。 その街路の関係か、若干方向感覚を失いながら進んで行く。 頼りは手元のスマホ地図で、普段は切ってあるGPS機能に今日はお世話になりっぱなしである。

啓志線踏切跡

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練馬区錦(にしき)の名も知れぬ十字路。練馬区のサイトに「ケーシー線の踏切」として掲載されているのがこの場所だ

23区内ではあるが、このあたりではまだ耕作地がところどころ家並みの間に現れ、殺風景な景色に多少の彩りを与えてくれるのが嬉しい。 ここは練馬大根の産地としても有名な地域なのを忘れてはいけない。 と、畑の脇に、何となく見覚えのある小さな十字路が目の前に開けた。 それは啓志線の踏切があった場所だ。 経路的にここで交わる筈とは思っていたが、いきなり出くわすと感激もひとしお。 脇にある畑も当時からそのまま残っているものだろう。

練馬北町陸橋交差点

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左右方向の川越街道と交差して前方へ向かうのが環八通り、その上を練馬北町陸橋が通過している。私は右から来てここから前方へと向かう

国際興業バス練馬営業所

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国際興業は、東京や埼玉一円に10か所の路線バス営業所を展開し、900台を超える車両を保有する非電鉄系大手のバス事業者だ

そこからは、交通量の多い川越街道を渡り、環八通り沿いに黄緑のバスが屯する国際興業バス車庫の前を通り、北へ向かって歩き続ければ、程なく遠くから踏切の警報音が聞こえて来る。 その東武東上線の線路際に達すると、そこには少々変わった名前の公園があった。 その名も「電車の見える公園」、この名称に惹かれてか、大変多くの親子連れが遊んでいる。 特にこれといった特徴のある遊具があるわけではないが線路際に位置するこの公園、東上線を頻繁に行き交う電車が園内から間近に眺められるのだ。

電車の見える公園

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アド街でも紹介された練馬区立「電車の見える公園」。実際に電車が見える公園は多々あれど、それをそのまま名称に取り入れてしまったのはここだけ?

東武練馬駅付近

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駅近くの線路沿いに伸びる細長い敷地に並んだ長屋風飲み屋街。昼はご覧のような渋い姿をさらすが、夜は常連客で賑わうんだろう、きっと

あとは線路伝いに5分も歩けば、ゴチャゴチャとして広場も無い東武練馬駅南口に到着となる。 この練馬駅、実はお隣の板橋区との区界に位置しており、南口駅前は練馬区だが駅自体は板橋区側の住所なのである。 一方で西武の練馬駅は練馬区東部の南寄りに位置しているので、本日の乗り換えは区をほぼ縦断したような形となる。 午前11時にスタートして12時15分着、所要1時間15分の乗り換え行路であった。

東武練馬駅南口

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私鉄の小駅にありがちな、改札を入ると直接ホームへ出られる駅構造。上下ホーム個別に駅舎を持つが地下道で連絡、それぞれ駅前は手狭で広場がなく道路も狭い

東武練馬駅ホーム

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相対式ホーム2面2線のシンプルな駅で普通列車しか停車しないが、1日の乗降人員は6万人を超え、近くの急行停車駅である成増を上回っているそうだ

所要時間★☆☆☆☆地図上約1時間(今回1時間15分)
便利度★☆☆☆☆乗り換えるべきではないww
面白度★★★★☆街並みに変化があって面白い