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第2日目(2) (1997/05/18)



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11.担ぐ!!

 長日向の先で、軌道跡は林道から離れて行く。藪が深くて難渋しそうなため、ここは見送って先へまわる。下って行くと、キャンプ場を経て白糸ハイランドウェイへと突き刺さるが、「自転車・歩行者通行禁止」と書いてある。仕方なく、脇の遊歩道を担ぐ!!。これがまた、ズッシリと肩に来る。もう、たいした登りはないと踏んでいたため、かえってキツく感じるのだった。(~~;)

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12.柳川橋梁跡

 登りきって少し進んだ所が軽井沢会館で、ここの裏庭あたりが小瀬温泉駅だったという。さてテキストを見ると、大事な遺構を見逃した事に気付いた。せっかくここまで来たのだからと、林道をバックして柳川橋梁の橋台を見に行く。
 藪をかき分け、倒木をくぐって辿りついたそこは、深山に潜む古代の遺跡かと思われるほどの雰囲気を漂わせていた。草軽の中でこれまでに見たどの橋梁よりも、高い位置に架けられていた橋。谷底から立つ橋脚の高さがそれを物語っている。


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13.落葉松沢付近


 小瀬温泉に戻り、落葉松沢バス停付近から右手に分岐する細道に入る。この「落葉松沢」という名称は、草軽の小瀬温泉駅を舞台に撮影された映画「山鳩」で、この駅が「落葉松沢駅」として登場する事に由来する。劇中の駅名がそのままバス停の名称として残ったというわけだ。


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14.鶴溜駅跡付近


 舗装されたばかりと思われる道を、左手に軽井沢の街並みを見下ろしながら快適に下って行く。程なく周りは別荘地となり、道が何本か合流して広場状になった場所へと下り着く。ここらに鶴溜駅があったようだ。しかし、ここまでもここからも、道の勾配はかなりキツい。う〜ん、草軽恐るべし。


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15.新軽井沢駅跡にて


 その先、道は別荘地脇の藪の中へと消えている。すでに軽井沢の市街地のすぐ上だが、ここはかなり荒れており、チト足が前に出なかった。(^^;) 別荘地を下りきって精進場川を渡った所が三笠駅のあった場所。精進場川の橋台は、鶴溜側のものだけがかなり苔むした石積み(反対側はコンクリ)で、草軽時代からの物なのかも知れない。
 最後は旧軽井沢へと至る街道状の上下分離された道(西側が軌道跡)を行き、旧軽銀座の雑踏を抜け、新軽井沢駅跡である草軽交通のバスターミナルへと到着した。


 これで全線の探索完了となったわけだが、あらためて思い返してみると、のべ 5 日間もかけて我々が調査した区間を草軽電鉄は走っていたのだ。その長大な路線のあちこちで見る事の出来た素晴らしい景色を思い出すにつけ、今の世に生き残っていてくれたらどんなにか魅力的な観光路線になっただろうか... と、つくづく残念に思うのである。


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