上武鉄道 1997/10 

 日本全国からランドナー乗りが集まった NIFTY/FCYCLO フォーラム「ランドナーOFF」。西上州の一夜は恒例の自転車オークション、ちゃう品評会に終わり、いよいよ最終日(っても一泊二日なんだが)となりました。

 この日のコースは、宿の上野村から志賀坂〜八丁峠を抜ける組、御荷鉾スーパー林道へ登る組、長瀞へ出る人、そして神流川を下る本隊。さてその本隊のお目当ての一つは、上武鉄道日丹線の廃線跡です。

 というわけで、私はもちろん本隊に参加... というより私が本隊を廃線に引っ張りこんだ、という噂もあるのですが(^^;)

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 下久保ダムで昼食の大おにぎりを頬張った一行は、鬼石の街へと下り、街外れから廃線跡の探索を始めました。まずは神流川を渡って、朝日工業(元西武化学工業)の工場脇へと行ってみます。

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■ Photo-1

 橋の袂にはそれらしい細道が工場の方へと続いていました(1)。ここは道路の下をくぐっているのかと想像していたのですが、どうも踏切だったようですね。実は一人工場の方へ踏み込んでみたい衝動にもかられたんですが、みんなが帰る方向とは逆なんで、ここはぐっとこらえて(^^;)先へ進みます。



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■ Photo-2

 交差点から左手の細道へと入って行くと、オォ、小さな沢を渡るガーダーが向こうに見えます(2)。そして線路跡と合流するとそこにはなんと!立派な緑道が八高線の方へ向かって伸びていたのです。
 先程チラリと見えたガーダー橋の方へ戻ってみます。何故かスーパーの袋に背中を潜り込ませた猫が一匹。どうも自分のお気に入りの場所の様です。ガサゴソと草をかき分けて鉄橋を観察する我々を、ここの守り神の様にじっと見つめておりました。



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■ Photo-3

 舗装された緑道を、八高線の丹荘駅へ向かって走ります。脇には、工事の際に掘り出されたのでしょうか、枕木が何本かころがっていたりします(3)
 しかし、正直このあたりは、何も痕跡が無くて難渋するだろうと予測していたんですが、ここまで整備されているとは予想外でした。まぁ探索の面白味という意味ではイマイチですが(^^;)、たまにはのんびりとこんな道を走って行くのも良いものです。



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■ Photo-4

 軌道跡は、最初浅い切り通し状から、だんだんと平地に出て来ます。所々車道を横切る場所では、レールがそのままコンクリートに埋まったままなのも見られました(4)。緑道の方のタイルも、線路の幅に合わせて色を変えてあるのが、なかなか粋なデザインですね。

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上武鉄道の歴史
  • 昭和16(1941)年 日本ニッケルとして開業
  • 昭和22(1947)年 旅客営業開始
  • 昭和37(1962)年 上武鉄道と改称
  • 昭和47(1972)年 旅客営業廃止
  • 昭和61(1986)年 全線廃止


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