Banner
Photo
羽村市役所前を発車

時間が近づき、先ほど降車した停留所に戻って再びバスを待つ。 今度は旦那が外人さんの若い夫婦が一組、ここから一緒に乗り込むようで多少心強い。 時間となり充電を終えたバスがやって来て、先ほどもらった乗継券を料金箱に入れ後方の席に落ち着いた。 バスは市役所通りから途中で一本裏手へと入り、市民公園や図書館、小学校前等を経由して羽村駅東口へ到着。 駅のトイレに寄り、9分後に来る小作コースのバスを停留所にいた 5〜6人と共に待つ。 やって来たのは同じポンチョだが、こちらのはノーマルなエンジン仕様、車内も横向きシートで後部ドア無しと、電気バスとは設備に違いがある。

Photo
小作コースのバスが到着(羽村駅東口)
Photo
こちらの車内は横向きシート

発車すると再び市役所前へ、「はむらん」は全てのコースが市役所を通るように設定されている。 そこから青梅線を潜り、スポーツセンターを経て段々と多摩川の方へ向かって走る。 間坂を下って奥多摩街道を横切ると、目の前にはパッと根搦前(ねがらみまえ)水田の景色が開けた。 チューリップ畑や大賀ハスでも有名な所で、自転車で訪れた事も数知れず。 途中下車したのは老人福祉センター「いこいの里」停留所、そこから多摩川土手を少し歩けば阿蘇神社は指呼の間だ。 ここの桜は羽村の堰ほど有名ではないが、雑踏がなく落ち着いた静かな花見の出来る秘蔵の場所なのである。

Photo
阿蘇神社参道の桜並木
Photo
この日はまだ3〜4分咲きくらいか

川沿いの森を抜ける細い道を進んで行くと、その向こうには淡いピンクの花を散らした桜の樹々が待っていた。 全国的に開花時期の早い今年の気候だが、さすがにここではまだ3分咲き位だろうか。 もう一週間程後ならばおそらく見頃になるだろう。 川向うのゴルフ場前で咲く桜も、薄白く霞のように見えていて風情がある。 小作堰の方から流れてくる小さな用水の畔では、子供達が網を持ち寄り何やらつかまえようとしていた。 帰りのバスまで約50分の滞在時間。桜を満喫した後ゆっくりと河原を散策し、近くの公園のベンチで小休止。 途中で買って来たお菓子と飲み物(アルコールではない)で公園の桜を愛でながら一息ついた。

Photo
小作堰下流から取水される羽(はね)用水

ラストに乗るのは羽村西コース。 この路線は羽村駅東口を起点に多摩川を渡り郷土博物館を経由して一旦羽村駅西口へ戻り、次に西口を発車していこいの里方面へ向かうという変則コースだ。 やって来たバスに乗り込み、いこいの里を発車するといきなり駐車場に突っ込んでバックで折り返す。 これには少々驚かされたが、小型バスのなせる技だろう。 途中で羽村一中を経てスポーツセンターへ寄り、そこから青梅線を今度は踏切で渡って市役所に至る。 その先は住宅地の中へ狭い道にもぐんぐん入って行く。 右へ左へと屈曲を繰り返す運転士さんの職人技的なハンドルさばきには感心させられた。

Photo
はむらんの停留所標識

途中で武蔵野公園の裏手あたりを通過するのでかなり小作駅方面に近づくが、結局グルっと街区を一周した後で羽村駅へ向かう。 発車時は3名程の客だったがこのコースは途中から乗る人もチラホラといて、みな一様に運転士と声をかけあっている光景がなかなか温かい。 図書館最寄りの停留所では大勢の人が乗り込み、座席がほぼ埋まって羽村駅東口に到着。 100円玉3枚で4本の便を乗り継ぎ、本日の「はむらん」バス散歩はこれにて終了となった。

撮影:2013/03/23
公開:2013/04/01
ButtonBack to Rail Page