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トゥウクリップ

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サイクリング自転車といえば、誰しも少年時代に憧れた物品の中で一二を争うものと言えるのではないだろうか。 そのサイクリング車のステイタス的な必須アイテムとしては、ハンドルのバーテープ、フロントバッグ、そしてトゥクリップに止めを刺す。 自転車を買ったらまずはあれを付けてみたい… そんな憧れの品だったのである。

残念ながら子供の頃にその夢はかなわなかったが、社会人になって購入した本格的なスポルティフにより、初めてトゥウクリップを使ってみる事になった。 以来、現在の自転車に至るまで、ずっとこのお道具にはお世話になっている。 時代はビンディングタイプのペダルが主流となったが、私は頑なにトゥウクリップとストラップの組み合わせを愛用し続けているのだ。

それは何故かと考えてみるに、自分として確たる答えがあるわけではない。 強いて言えば、体がもうそれに慣れきってしまっているからなのかも知れない。 あと、ビンディングの場合は靴が限定されるのもイヤだ。 サイクルシューズで自転車に乗る事もあるし、場合によっちゃあ、スニーカーでだってペダルを踏みたい。 最近は裏表で両者対応しているビンディングペダルもあるようで新車への採用も検討したが、重いし使い勝手もあまり評判がよろしくないのでよした。  …あ、結局それが一番の理由かな?

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代々ずっと使っているクリップはツーリストには定番だろうが、MKS(うちから近いのダ)のジュラルミン製のもの。 シンプルだけどこれが壊れずに丈夫で一番良い。 一時期プラ製のを使用した事もあるが、少々残念な体験をしたのでそれ以来使っていない。

トゥクリップのメリットは引き足にあるという。 ペダルを踏む時だけでなく、引き上げる際にもパワーを有効に使うのだ。 でも意識してそういう踏み方をしているかというと普段はそうでもない。 街中で走ってばかりいる昨今は、信号待ちで足をおろすたびにクリップを拾いなおす作業が発生するので、なんだかあまり効率的でないような気もする。 でもこの中に靴先を収めてないと何となく落ち着かない、私にとってはそんな感じのアイテムなのである。

2010/09 記